マツの種子が発芽すると、針のように細い子葉が何枚も、輪になって開きます。
アブラナ科の 2 枚や、ユリ科の 1 枚とは違います。
子葉の先に、種子の殻が付いたまま出てくることもあります。
子葉の数で双子葉類と単子葉類に分けるのは、被子植物のなかでの分け方です。
マツは被子植物ではなく裸子植物なので、どちらにも入りません。
春になると、マツの枝先から新しい枝がのびます。
その先には赤むらさき色の小さな雌花が、根もとには雄花がたくさん集まってつきます。
雌花と雄花は、同じ 1 本の木にできます。
マツの花には、花びらもがくもありません。
どちらの花も、りん片とよばれる小さなつくりが、何枚も重なってできています。
雌花のりん片を 1 枚はがしてみると、付け根の近くに胚珠が 2 つ並んでいます。
胚珠を包むものは何もありません。
このように、子房がなく、胚珠がむき出しになっている植物を裸子植物といいます。
アブラナ科やユリ科では、胚珠はめしべの根もとにある子房の中にあります。
胚珠が子房に包まれている植物を被子植物といいます。
雄花のりん片には花粉のうがあり、その中で花粉がつくられます。
マツの花粉には、空気の入った袋が 2 つ付いています。
この袋があるので、花粉は風に乗って遠くまで飛びます。
飛んできた花粉は、雌花のりん片のあいだに入り、胚珠に直接つきます。
これがマツの受粉です。
受粉した雌花は、ゆっくり育ってまつかさになります。
種子ができるまでには、1 年半ほどかかります。
まつかさのりん片 1 枚 1 枚には、種子が 2 つずつ入っています。
胚珠が育って、種子になったものです。
晴れて乾いた日には、まつかさのりん片が開きます。
種子には薄い翼が付いていて、くるくる回りながら風で遠くへ運ばれます。