空気が含む水(水蒸気)の重さの割合を湿度といい、単位はパーセントで表す。これは1m3の空気に含まれる水蒸気の量(g)に等しい。
湿度=1(m3)の空気にある水蒸気量(g)
飽和水蒸気量
空気中には水蒸気が浮いている。この水蒸気は、周りの環境が変われば固体になったり液体になったりする。冷たいコップの周りに水滴がつくのは、そのコップの付近の温度が下がり、その付近を漂っていた水蒸気が冷えて液化したからである。
空気には、それ以上含むことができない水蒸気の量(飽和水蒸気量)がある。飽和水蒸気量を超えて水蒸気を部屋に入れると、全体の水蒸気を水蒸気として許容できず、一部の水蒸気を再び水に戻して帳尻を合わせる。
水蒸気が飽和水蒸気量に達している状態
水蒸気をさらにもらう
↓
キャパシティーオーバー
↓
「全体の水蒸気量ー飽和水蒸気量」(余剰水蒸気)を液化して水にする
↓
水蒸気量は再び飽和水蒸気量になる
飽和水蒸気量を超えているとき、その空気は常にパッツンパッツンの状態であり、そこで水蒸気を追加すると、同じ分だけを液化しようとする。
例
部屋の温度が20度、部屋の中に水蒸気が9gあって、飽和水蒸気量に達していたとする。このときさらに4gの水蒸気を室外から入れると、何グラムの水滴が表出するか?
答え
4g
追加した分と同じ分だけ、水蒸気が液化する。
温度と飽和水蒸気量
一般的な空気では、温度が高くなると飽和水蒸気量が大きくなる。つまり温度上昇によって、空気の許容できる水蒸気が増える。
室内の水蒸気量が一定で、温度をどんどん高くすると、許容できる水蒸気量が増える。一方、温度をどんどん下げると、許容できる水蒸気量が減るため、下がった時点の飽和水蒸気量に合わせて水滴が表出する。
飽和水蒸気量
30℃ 24g
10℃ 8g
だとして、1mm3室内に水蒸気が10gあったとする。30℃時点では10<24であり、飽和水蒸気量というキャパシティーオーバーまで余裕があり、水蒸気が液化することはない。
しかし10℃にすると、飽和水蒸気量は8gであり、10-8=2gが飽和水蒸気量というキャパシティーオーバー分となって液化する。グラスの表面や窓に水滴がつく。