「飛んで火に入る夏の虫」は、自分から危険な場所に入ること。蛾などの虫は明るいところに集まり、時には明るい火の中にも飛びこむ。
飛んで火に入る夏の虫は、無鉄砲で怖いものしらずな様子を想像させるが、無鉄砲と違って批判的な意味がしばしばこめられる。蛾が火に飛びこむのは、そこが危険であると知らないからであり、飛んで火に入る夏の虫と評される者もまた、愚かゆえに危険であるとわからないまま危険に飛びこむのである。
※「とんでひにいるなつのむし」と読む。
英語
Fools rush in where angels fear to tread.
fool 愚か者
rush 走る
angel 天使
fear 恐れる
tread 足を踏み入れる
直訳すると「愚か者は、天使が足を踏み入れることを恐れる場所に向かって走る」。日本語の飛んで火に入る夏の虫と批判的なニュアンスが近い。
なお一部のオンライン辞典は「Who perishes in needless danger is the devil's martyr.」と英訳しているが、これが英語圏で使われることはほとんどない。
例
- 生乾きで満員電車に乗る大学生
- コンタクトレンズをつけて寝る
- 手ぶらで空港に行く
- 男一人で109に入る昼のおじさん