銀イオンにアンモニア分子が 2 つ配位した錯イオンである。名前の「ジ」は配位子が 2 つあること、「アンミン」は配位子がアンモニアであることを表す。塩化銀の白色沈殿にアンモニア水を加えると溶けるのは、銀イオンがこの錯イオンになって水に溶けるためである。
配位数は 2 で、立体構造は直線形になる。窒素・銀・窒素が一直線に並び、結合の角は 180 度である。配位子が 2 つしかないので、互いにいちばん離れる置き方は正反対の向きしかない。
水溶液は無色である。この錯イオンを含むアンモニア性の硝酸銀水溶液がトレンス試薬で、アルデヒドを加えて温めると銀が析出し、器の内側が鏡のようになる。これが銀鏡反応である。