マグネシウムの原子は、原子核の周りに 12 個の電子を持っています。
電子は K 殻に 2 個、L 殻に 8 個、M 殻に 2 個が入ります。
一番外側の M 殻の 2 個の電子を手放して、2 価の陽イオン \mathrm{Mg}^{2+} になります。
周期表の 2 族の元素は、どれも外側の電子殻に電子を 2 個持ち、アルカリ土類金属と呼ばれます。
ベリリウムとマグネシウムは、他の 2 族の元素と性質が少し違うので、以前はアルカリ土類金属に含めないこともありました。
マグネシウムのリボンに火を付けると、眩しい白い光を出して激しく燃え、白い酸化マグネシウムになります。
2\mathrm{Mg} + \mathrm{O_2} \longrightarrow 2\mathrm{MgO}
この光はとても強いので、昔は写真を撮るときのフラッシュに使われました。
燃える様子を直接見つめると、目を傷めることがあります。
燃えているマグネシウムは、二酸化炭素の中に入れても燃え続け、酸化マグネシウムと炭素が出来ます。
そのため、マグネシウムの火事は、二酸化炭素の消火器では消せません。
マグネシウムは、冷たい水とは殆ど反応しませんが、熱い水とはゆっくり反応して水素を出します。
\mathrm{Mg} + 2\mathrm{H_2O} \longrightarrow \mathrm{Mg(OH)_2} + \mathrm{H_2}
出来る水酸化マグネシウムは水に僅かしか溶けませんが、水を弱い塩基性にします。
フェノールフタレインを加えておくと、水は薄い赤色になります。
同じ 2 族でも、カルシウムやバリウムは、冷たい水とも反応します。
マグネシウムの化合物を白金線に付けてガスバーナーの炎に入れても、炎の色は変わりません。
マグネシウムは、ガスバーナーの炎の中では、目に見える光を殆ど出さないためです。
同じ 2 族でも、カルシウムは橙赤色、ストロンチウムは紅色、バリウムは黄緑色の炎色反応を示します。
炎色反応を示さないことは、ベリリウムとマグネシウムが、他の 2 族の元素と違う点の 1 つです。
マグネシウムの密度は約 1.74 g/cm³ で、アルミニウム(約 2.70 g/cm³)の 3 分の 2 ほど、鉄(約 7.87 g/cm³)の 4 分の 1 以下しかありません。
アルミニウムなどとの合金は軽くて丈夫なので、ノートパソコンの外側や自動車の部品に使われています。
海水から食塩を取った後に残る液は苦汁(にがり)と呼ばれ、主な成分は塩化マグネシウム \mathrm{MgCl_2} です。
豆腐を作るときに、豆乳を固めるのに使われます。
植物の葉の緑色の元である葉緑素(クロロフィル)も、真ん中にマグネシウムを持っています。