カリウムの原子は、原子核の周りに 19 個の電子を持っています。
電子は K 殻に 2 個、L 殻に 8 個、M 殻に 8 個、N 殻に 1 個が入ります。
M 殻には 18 個まで電子が入りますが、カリウムでは M 殻に 8 個が入ったところで、次の電子が N 殻に入ります。
一番外側の N 殻の 1 個が価電子で、これを手放して 1 価の陽イオン \mathrm{K}^{+} になります。
外側の電子が原子核から遠いので、ナトリウムよりも更に電子を手放しやすくなっています。
カリウムを水に入れると、ナトリウムよりも激しく反応します。
反応の熱で、出てきた水素に火が付き、カリウムは赤紫色の炎を上げながら水面を動き回ります。
2\mathrm{K} + 2\mathrm{H_2O} \longrightarrow 2\mathrm{KOH} + \mathrm{H_2}
出来る水酸化カリウムは強い塩基で、フェノールフタレインを加えた水は赤くなります。
空気中の酸素や水分とも直ぐに反応するので、ナトリウムと同じく灯油の中に入れて保存します。
カリウムを含む水溶液を白金線に付けてガスバーナーの炎に入れると、炎が赤紫色になります。
カリウムは波長約 766 nm の赤い光と、約 404 nm の紫の光を出し、2 つが合わさって赤紫に見えます。
ナトリウムが混じっていると、黄色い光が強くて赤紫が見えにくくなります。
そのときは、黄色い光を通さない青いコバルトガラスを通して炎を見ます。
カリウムは、窒素、リンと共に、肥料の三要素の 1 つです。
植物は根からカリウムイオンを吸収し、体の中の水分の調節や、光合成で出来た糖を運ぶ働きなどに使います。
草や木を燃やした灰には炭酸カリウムが多く含まれ、昔から肥料として使われてきました。
カリウムという名前も、植物の灰を表すアラビア語に由来します。
私たちの細胞の中にはカリウムイオン \mathrm{K}^{+} が多く、細胞の外にはナトリウムイオン \mathrm{Na}^{+} が多くあります。
細胞の膜にあるポンプが、ナトリウムイオンを 3 個外へ出すたびに、カリウムイオンを 2 個中へ取り込み、この差を保っています。
神経が信号を伝えたり、心臓の筋肉が縮んだりするのは、このイオンの差を使っているからです。
カリウムは、野菜や果物、芋類などに多く含まれています。