物理はちょっとした勘違いや見落としで大問を丸ごと落とす可能性のある厄介な科目です。ここでは受験直前期の受験生を対象に、物理で点を落とさないためのチェックポイントをまとめてみました。またmやeといった定数や変数は丸で囲むなどして見落としがないようにしましょう。
問題毎に確認すること
- 問題の設定する単位系(kg、m、sか? それともcmか?)
- 単位を書くか書かないか
- 有効数字(2桁か、3桁か)
力学
- 衝突は完全弾性衝突か否か(いつも完全弾性衝突とは限らない。eが設定されているのに忘れていたということがないように)
- 座標の原点と方向(正負を間違いないように)
- エネルギー保存則に夢中で運動量保存則を忘れていないか?→エネルギー保存則、運動量保存則、重心、反発係数、遠心力、対称性は常に頭に入れておくこと(エネルギー保存則で解こうともがく前に重心の運動方程式を作ったり、反発係数から2つの速度差を考えたりすることも大切)
- 力学的エネルギーの基準はどこか? 問題が設定していないか?
- 速度や質量の添字を間違えていないか?
熱力学
- 大気圧は考慮されているか?(ピストンの上部から大気圧がかかっている場合など。気圧を考慮して計算しないと全滅の危険性あり)
- 単原子分子?→いつも単原子分子とは限らない
- 勝手に定数を作っていないか?→Tが見当たらないからと言ってTを勝手に設定していいか?
- 問題毎に使用していい変数があるか否か
- p-vグラフの縦軸と横軸(縦軸がいつもpとは限らない)
- t-vグラフも同様に確認
- どこが断熱素材で、どこが熱を通すか
電磁気学
- 接地点と電位が0の点(電位を聞かれているのに電位差を答えないこと)
- 座標の原点と方向と電流の方向
- 左手の法則を右手でやっていないか?→方向を間違えると全滅の可能性あり
- 荷電粒子はマイナスかプラスか?
- 磁束密度を磁束と考えていないか?→誘導起電力は磁束の時間変化から求める
- コイルの巻き数を忘れていないか?
- 力学的視点(遠心力、ばねの力、浮力…)が抜けていないか? ローレンツ力と遠心力の合成から単振動する場合など(東大2000年第1問)