ChatGPT はすでに算数の簡単な問題を作成できます。さまざまな制約をしつこく伝えた結果、ChatGPT はつるかめ算の問題と解答を以下のように作りました。
問題
100 円玉と 500 円玉が合わせて 12 枚あります。合計金額は 3200 円です。それぞれ何枚ずつありますか?
解答
全部を 100 円玉と仮定:
100 円 × 12 枚 = 1200 円
実際との差:
3200 円 − 1200 円 = 2000 円
1 枚を 500 円玉に替えると増える金額:
500 円 − 100 円 = 400 円
2000 円 ÷ 400 円 = 5 枚(500 円玉の数)
残りは 12 枚 − 5 枚 = 7 枚(100 円玉)
答え:
100 円玉:7 枚
500 円玉:5 枚
算数の問題に限らず、こうした文を作らせるときはいくつかルールを守らせます。例えば
数字のカンマをやめさせる
半角数字と全角日本語の間に半角のスペースを入れる
など。
ChatGPT の限界
ただ、ChatGPT には限界があります。より高度な問題を作るように命令すると、次のような「本質的につるかめ算でない問題」を作ります。
100 円玉と 500 円玉が合わせて 20 枚あります。
合計金額は 7400 円です。
このうち、500 円玉は 100 円玉の枚数より 3 枚多いとすると、100 円玉と 500 円玉はそれぞれ何枚ありますか?
……つるかめ算? 和差算とつるかめ算が混ざった、解なしの可能性がある連立方程式の問題が生まれました。
ただ、ちょっとプリントを作るうえで ChatGPT は有用なツールになります。そのさいは問題を作成したときの画面を保存し、命令を重ねながら出力を洗練させるといいですね。