現在完了の経験用法を深掘り|中学英語

現在完了には継続・経験・完了の 3 つの用法がある。そのなかでも経験用法は、日常会話で特に使う場面が多い。「〜したことがある」という表現を自在に操れるようになると、英語での自己紹介や雑談が一気に広がる。

経験用法の基本

経験用法は「今までに〜したことがある」という、過去から現在までの経験を表す。形は have+過去分詞で、ほかの用法と同じだ。

I have visited Hokkaido.
私は北海道を訪れたことがある。
She has eaten sushi before.
彼女は以前すしを食べたことがある。

過去形の I visited Hokkaido. が「北海道を訪れた」という事実だけを伝えるのに対して、現在完了の経験用法は「今の自分にはその経験がある」というニュアンスを含んでいる。

経験用法でよく使う副詞

経験用法には、セットでよく使われる副詞がある。これらが文に含まれていれば、ほぼ経験用法だと判断できる。

副詞意味位置
ever今までにhave と過去分詞の間
never一度も〜ないhave と過去分詞の間
before以前に文末

ever と never は have と過去分詞の間に入る。before は文の最後に置くのが基本だ。

ever を使った疑問文

Have you ever …? は「今までに〜したことがありますか?」という定番の質問パターンだ。初対面の会話やインタビューなどで頻繁に登場する。

Have you ever been abroad?
海外に行ったことはありますか?
Have you ever tried natto?
納豆を食べたことはありますか?
Has he ever played the guitar?
彼はギターを弾いたことがありますか?

答え方は Yes, I have. / No, I haven’t. (No, I have never …) のようになる。ever は疑問文で使い、肯定文では使わないのがポイントだ。

never を使った否定文

never は「一度も〜ない」という強い否定を表す。not を使わずに否定の意味を出せる便利な単語だ。

I have never seen snow.
私は一度も雪を見たことがない。
She has never been to a concert.
彼女は一度もコンサートに行ったことがない。

have never と have not(haven’t)はどちらも否定だが、never のほうが「一度たりとも経験がない」という強調の意味を持つ。Haven’t you visited Kyoto? は「京都を訪れなかったの?」、I have never visited Kyoto. は「京都には一度も行ったことがない」となる。

never は回数がゼロであることを明確にする否定表現。

回数を表す表現

「何回〜したことがある」と具体的な回数を伝えることもできる。once(1 回)、twice(2 回)、three times(3 回)のように、文末に回数を置く。

I have been to Okinawa once.
私は沖縄に 1 回行ったことがある。
He has watched that movie twice.
彼はその映画を 2 回見たことがある。
She has read this book three times.
彼女はこの本を 3 回読んだことがある。

Have you ever …?(経験を聞く)

Yes, I have.(経験あり)

How many times …?(回数を聞く)

I have … twice.(回数を答える)

このように、まず ever で経験の有無を確認し、そこから回数の話に発展するのが自然な会話の流れになる。

経験用法と過去形の違い

経験用法と過去形は、日本語にすると似てしまうことがある。しかし英語では明確に使い分けられている。

現在完了(経験)

I have seen that movie. は「その映画を見たことがある」。今の自分の経験として語っている。いつ見たかは問題にしない。

過去形

I saw that movie yesterday. は「昨日その映画を見た」。過去の特定の時点の出来事を述べている。yesterday のような具体的な時を表す語と一緒に使う。

経験用法は yesterday、last week、in 2020 などの「具体的な過去の時点」を表す語句とは一緒に使えない。経験はあくまで「今までの人生のどこかで」という曖昧な時間のなかで語るものだからだ。

よくある間違い

I have ever visited Kyoto. は間違い

ever は疑問文で使うもの。肯定文では I have visited Kyoto. または I have visited Kyoto before. とする。

I have been to Kyoto last year. は間違い

last year は具体的な過去の時点を表すので、過去形の I went to Kyoto last year. が正しい。現在完了の経験用法と特定の過去表現は共存できない。

まとめ

経験用法は「今までの人生で〜したことがある」を伝える表現だ。ever、never、before、once、twice などの副詞とセットで覚えれば、使いどころに迷うことは少なくなる。過去形との違いは「具体的な時を言うかどうか」で判断できる。日常会話でもテストでも頻出なので、例文ごとしっかり身につけておきたい。