加減法の基本(中学数学)

加減法とは、連立方程式の 2 つの式を足したり引いたりすることで、一方の未知数を消去して解く方法だ。連立方程式の解法としては最も基本的で、使用頻度も高い。

加減法の考え方

次の連立方程式を考えてみよう。

1 本目の式と 2 本目の式を辺々足すと、 の項が打ち消し合う。

左辺を整理すると となり、 が求まる。あとは をどちらかの式に代入すれば が得られる。

2 つの式を足す(または引く)

一方の未知数が消える

残った未知数の値が求まる

代入してもう一方の値を求める

この「未知数を 1 つ消す」という操作が加減法の核心である。

引き算で消去するケース

次の連立方程式では、 の係数がどちらも同じ値になっている。

この場合、2 本目から 1 本目を引けば が消える。

整理すると より となる。 を 1 本目に代入して 、つまり が得られる。

足し算で消去

符号が逆の項があるとき( など)に有効。足すと打ち消し合う

引き算で消去

同じ符号・同じ係数の項があるとき( など)に有効。引くと打ち消し合う

足すか引くかは、消したい未知数の係数の符号で判断する。符号が逆なら足し算、同じなら引き算を選べばよい。

解き方の手順

加減法で連立方程式を解く手順を整理しておこう。

ステップ 1 消去する未知数を選ぶ

2 つの式を見比べて、係数がそろっている(または符号が逆の)未知数を探す。

ステップ 2 足し算または引き算で消去する

係数の符号が逆なら足し、同じなら引く。一方の未知数が消えて 1 元 1 次方程式になる。

ステップ 3 残った方程式を解く

未知数が 1 つだけの方程式を解いて値を求める。

ステップ 4 代入してもう一方を求める

求めた値を元のどちらかの式に代入し、もう 1 つの未知数を求める。

ステップ 5 検算する

得られた解を両方の式に代入し、等式が成り立つか確認する。

練習問題で確認

次の連立方程式を加減法で解いてみよう。

の係数が で符号が逆なので、2 つの式を足す。

を 1 本目に代入すると より となる。

検算として 2 本目に代入すると で右辺と一致し、解 が正しいと確認できる。

次の連立方程式を加減法で解くとき、2 つの式を「足す」のと「引く」のどちらが適切か。

  • 足す( が打ち消し合う)
  • 引く( が打ち消し合う)
__RESULT__

の係数が で符号が逆なので、足し算で を消去するのが自然です。もちろん引き算で を消去しても解けますが、足し算のほうが符号ミスが少なくなります。

加減法の基本は「係数がそろっていれば足すか引くかで消去できる」という点にある。次の記事では、係数がそろっていない場合にどうするかを扱う。