体液には塩などが溶けています。汗をかくと水のほうが多く出ていくので、残った体液は濃くなります。
この濃さを浸透圧といいます。塩が増えたのではなく、水が減ったから濃くなった、というところが大事です。
グラフは、平常のときを 100 とした相対の値で出しています。覚えてほしいのは絶対の数ではなく、この値がとても狭い幅に保たれていることのほうです。
濃さを受け取るのは視床下部です。そのすぐ下にある脳下垂体から、バソプレシンというホルモンが血へ出ます。
血糖値のときはすい臓が値そのものを見ていました。ここでは、値を測る場所と、ホルモンを出す場所が隣り合っています。
出たバソプレシンは血に乗って、腎臓へ届きます。
腎臓は血を濾して尿をつくります。濾したあと、体に要るものは血へ戻していて、水もその 1 つです。
バソプレシンが届くと、この戻す量が増えます。出ていくはずだった水が体に残るので、尿は濃く、量は少なくなります。
新しく水を作っているのではありません。出ていくぶんを減らしているだけです。
体に残った水で体液が薄まり、濃さは平常へ戻っていきます。
戻ればバソプレシンは減り、腎臓が戻す量も元に戻ります。値が戻ったから信号が減る、という形は血糖値のときとまったく同じです。
調節されている値も、出るホルモンも、働く器官もすべて違うのに、輪の形だけは同じです。この記事の 4 つの場面は、その同じ形をもう一度たどったものです。