長期金利が 30 年ぶりの高さ、ベッセント氏は「円高につながる措置」に言及
2026年9月1日 10:00
長期金利が 30 年ぶりの高さになった [1]。1 日の東京市場で新発 10 年国債の利回りが前の営業日より 1.5 ベーシスポイント高い 2.955% を付け、1996 年 9 月以来の水準を更新している [1]。国債先物の 9 月限は 13 銭安い 125 円 84 銭あたりで動いた [1]。
押し上げたのは 3 つの流れである。米国の金利が上がったこと、原油が高いこと、そして同じ日の日中に予定されていた 10 年債の入札に向けた持ち高の調整である [1]。
そこへ米国の財務長官の発言が重なった。ベッセント氏は 8 月 31 日、自身が議長を務める G20 の財務相・中央銀行総裁会議が開かれているノースカロライナ州アッシュビルで CNBC の取材に応じ、日本の政府と日銀は円高につながる措置を取るだろうと述べた [2][5]。
私は市場が持っていない情報を持っている。市場は既に織り込んでいる
読売新聞オンライン(ベッセント米財務長官、日銀の利上げを示唆か)
日米は 7 月の末に足並みをそろえて円買いの介入に踏み切った [2]。それでも米国の利上げ観測などから円は売られ、介入のあと初めて 1 ドル 160 円を付けている [2]。介入の効き目を問われたベッセント氏は、市場の自然な均衡の水準そのものは動かせないとしたうえで、合図を送ることはできると答えた [2]。
市場の見立ては、この 1 か月で前へ倒れてきた。8 月の初めの時点で、金利スワップ市場は 9 月の金融政策決定会合での利上げを 4 割超、10 月の会合までなら 9 割超の確からしさで織り込んでいた [3]。政府の側も、7 月末の協調介入の効果を保つ観点から早い利上げを支持している [3]。
G20 の会議は 8 月 31 日から 9 月 1 日までで、日本からは片山財務相が出席する [4]。介入のあと初めての日米財務相会談が、この場で開かれるかどうかが焦点になっていた [4]。会議では各国の政府債務も議題に上がっており、主要国で長期金利が上がっている状況が背景にある [4]。
長期金利は政策金利そのものではなく、その先をどこまで見込むかで動く。2.955% という水準は、利上げが一度で止まらないと市場が読んでいることの裏返しでもある。3% の大台までは、あと 4.5 ベーシスポイントしか残っていない。
参考文献
- [1]ロイター(長期金利上昇、一時 2.955%)
- [2]読売新聞オンライン(ベッセント米財務長官、日銀の利上げを示唆か)
- [3]Bloomberg(日銀追加利上げ予想は 9 月視野に前倒し進む、円安阻止の日米介入受け)
- [4]NHK(G20 財務相・中銀総裁会議が開幕へ 日米財務相会談も焦点)
- [5]Bloomberg(ベッセント長官、円高につながる措置を政府・日銀は講じると確信)