2026年9月

2026年9月1日

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ホンダと日産が車載 OS と ECU を共通化、統合の破談から 1 年半で初の合意

ホンダと日産自動車が 8 月 31 日、次世代の車の中核となる部品を一緒に作ると発表した [1]。対象は、ソフトウェアで機能を決める車、いわゆる SDV に載せる車載 OS と、車全体を制御する電子制御ユニット(ECU)である [1]。2029 年度以降の車両への搭載をめざす [1]

両社が協業の検討を始めたのは 2024 年で、具体的な合意はこれが初めてになる [1]。日産の傘下にある三菱自動車も参加を検討しており、3 社を合わせた 2025 年度の世界販売はおよそ 730 万台にのぼる [1]。狙いは規模で開発費を抑えることにあり、OS は日産が持つ技術を土台にする方向で調整されてきた [1][2]

2 社の距離は、一度縮まって一度離れている。2024 年 3 月に電気自動車を中心とした提携の検討を発表し、8 月には SDV の基礎的な要素技術について共同研究の契約を結んだ [3]。12 月には経営統合に向けた基本合意書を交わしたが、2025 年 2 月 13 日にその合意書を解約し、統合の協議を終えた [3]

統合が流れた背景には、企業文化の違いと日産の業績の悪化がある [3]。日産は 2024 年度に 6700 億円あまりの赤字を出していた [3]。ただし戦略的なパートナーシップそのものは残され、協業の枠は保たれてきた [4]

SDV は、機能の追加や修正を通信ごしのソフトウェアの更新でまかなう車を指す [5]。ハードウェアを作り分けるのではなく、同じ電子基盤の上でソフトを差し替えるので、OS と ECU をどこまでそろえられるかが開発費と更新の速さを左右する。

政策の側も同じ方向を向いている。経済産業省と国土交通省は 2024 年 5 月に「モビリティ DX 戦略」をまとめ、2030 年と 2035 年の SDV の世界販売で日系のシェア 3 割を目標に掲げた [5]。一方でトヨタ自動車は、2026 年 3 月に中国向けへ出した EV「bZ7」で、ファーウェイの基本ソフト HarmonyOS を土台に採っている [6]。土台を自前で持つか外から借りるかで、メーカーごとの判断が分かれ始めた。

統合すれば 1 社になっていたはずのものが、部品の共通化という形で戻ってきた。2029 年度は、いま走っている車の次の世代にあたる。どちらの技術が土台に据わるかで、その先の主導権も決まる。

参考文献

  1. [1]読売新聞オンライン(ホンダと日産、次世代車 SDV の ECU と車載 OS を共同開発)
  2. [2]東京新聞(日産の OS 軸にホンダと次世代車 共同開発へ加速、米中対抗へ)
  3. [3]MONOist(日産ホンダの経営統合が破談となるまで)
  4. [4]MONOist(経営統合に至らなかった日産ホンダ、戦略的パートナーシップは維持)
  5. [5]経済産業省(「モビリティ DX 戦略」を策定しました)
  6. [6]Automotive World(車載 OS とは?目指す姿と各自動車メーカーの車載 OS 開発状況)