αグルコースは、6つの炭素が環状に結合した物質。ごはん(デンプン)を食べると、消化酵素によってデンプンがグルコースに分解される。グルコースはαグルコース、βグルコース、鎖状グルコースの3つの形をとるが、デンプンはαグルコースがつながったもの。
αグルコース
デンプン
αグルコースが重合したものをデンプンという。αグルコースの一番右の炭素についているヒドロキシ基と、一番左の炭素についているヒドロキシ基が両方とも下に向いている。この2つが脱水反応によってαグルコースどうしを結合させる。
デンプンはαグルコースが何百、何千とつながった巨大な分子である。
デンプンのらせん構造
αグルコースが鎖状につながっていくと、その立体構造かららせん状になる。αグルコース6つでちょうど一回転する。
注 アミロースはデンプンの一種
デンプンにヨウ素を入れると青色に呈色するというヨウ素デンプン反応は、このらせん構造にヨウ素分子が閉じこめられることが原因。
らせんが長ければ長いほど、そのデンプンのヨウ素デンプン反応による青色ははっきりする。らせんが短いデンプンは青色が薄くなり、褐色のようになる。らせんが長いデンプンは青色がはっきりと濃くあらわれる。
デンプンの種類
αグルコースは一番左と一番右のヒドロキシ基が反応することで鎖状につながっていくが、左上の炭素についているCH2OHにもヒドロキシ基がある。
このヒドロキシ基と一番左のヒドロキシ基が反応すると、αグルコースの鎖が途中で分岐する。
デンプンは、途中で分岐しないアミロースと、途中で分岐するアミロペクチンがある。
分岐しない … アミロース
分岐する … アミロペクチン
アミロペクチンはアミロースどうしが複雑につながったものとも考えられる。アミロペクチンは一般的にアミロースよりも巨大で、その分子量は1000万近くにもなる。
アミロペクチンはアミロースに比べてヨウ素デンプン反応が弱く、褐色に呈色する。