分液漏斗の問題は、覚えるものではなく酸と塩基の強さから決まります。塩になれば水に溶けて下の水層へ移り、塩にならなければエーテル層に残る。それだけです。
手順パネルの試薬を上から順に押すと、分液漏斗の中で層が分かれていきます。比較パネルの棒グラフを酸の強さにすると、いま越えた境目がどこかが分かります。パネルはヘッダーを掴んで動かせ、四辺と四隅で大きさを変えられます。タイトルをダブルクリックすると、右上の定位置に固定されます。
混ざっているのはアニリン・安息香酸・フェノール・ニトロベンゼンの 4 つです。塩基はアニリンだけなので、塩酸を加えるとアニリンだけが塩になって水層へ移ります。残り 3 つは酸か中性なので、塩酸では動きません。
次に炭酸水素ナトリウムを加えます。ここで移るのは安息香酸だけです。炭酸水素ナトリウムと反応して塩になれるのは炭酸より強い酸だけで、カルボン酸は炭酸より強く、フェノールは炭酸より弱いからです。右の棒グラフで酸の強さを選ぶと、この 3 つが強い順に並んでいるのが見えます。
水酸化ナトリウムを加えると、ようやくフェノールが塩になって移ります。水酸化ナトリウムは炭酸水素ナトリウムより強い塩基なので、炭酸より弱い酸でも塩にできます。最後まで残ったのがニトロベンゼンで、酸でも塩基でもないので、どの試薬でも塩になりません。
順序を入れ替えると分かれません。先に水酸化ナトリウムを加えると、安息香酸もフェノールも同時に水層へ移ってしまいます。弱い塩基から順に使うのは、境目をひとつずつ越えるためです。