気体の温度を上げると分子の運動が活発になり、気体の体積が大きくなる。これをマクロ的に示した式がシャルルの法則である。
温度を上げる → 気体の運動が活発になる
気体の運動の活発さを表すものを気体の内部エネルギーという。
内部エネルギーと仕事
気体は仕事する。
気体の入ったピストンを温めると、気体がピストンのふたを押して、ふたを動かす。ふたを動かしているものは内部の気体であり、気体はふたに対して仕事している。
仕事に必要なエネルギーは気体の内部エネルギーから捻出される。仕事をした分だけ内部エネルギーは減る。
内部エネルギーと熱
気体を温めると活発になるということは、熱を与えると気体の内部エネルギーが増えることを意味する。
熱力学第一法則
ピストンに気体を入れて加熱する実験を考えよう。
加熱すると気体の内部エネルギーは増える。一方、気体はふたを押すという仕事によって内部エネルギーを減らす。
ここで加熱によって気体が得た熱量を 、仕事量を
、加熱前の内部エネルギーを
、加熱後の内部エネルギーを
とすると
となる。これは内部エネルギーの変化量 を使って
と変形できる。つまり、加熱によって気体に与えられた熱は
- 気体の内部エネルギーの増分
- 気体が外部にする仕事
に分けられる。これを熱力学第一法則という。
内部エネルギーの公式
実は気体の内部エネルギーは、気体の性質、温度、物質量によって決まる。「気体の性質」とは気体が単原子分子か二原子分子かという違いである。
単原子分子の内部エネルギー
二原子分子の内部エネルギー