グリセリンは3つの炭素に3つのヒドロキシ基がついた分子。ヒドロキシ基とカルボキシ基は反応してエステルになるが、グリセリンと3つのカルボン酸が反応すると油脂になる。
グリセリン+3カルボン酸=油脂+3水
油脂
私たちがいつも呼んでいる「油」は油脂をさす。油脂はグリセリンと3つのカルボン酸が結合したもので、カルボン酸の性質によって油脂の性質も変わる。
油と水という言葉があるように、油脂は水に溶けない。また油脂は水より軽い。
しかしジエチルエーテルなどの有機溶媒には溶ける。
油脂と酸化
上述のとおり油脂はもともとのカルボン酸の性質によって変わる。カルボン酸が不飽和カルボン酸のとき、その油脂は酸化されやすくなる。
魚の油は不飽和カルボン酸由来の油である。
油脂の分類
油脂は常温で液体の脂肪油と、常温で固体の脂肪に分けられる。料理のときにフライパンにひく油は脂肪油であり、バターは脂肪である。
油 | 不飽和カルボン酸 | 固化しやすさ |
---|---|---|
乾性油 | 多くふくむ | しやすい |
半乾性油 | ふつう | ふつう |
不乾性油 | あまりふくまない | しにくい |
半乾性油は乾性油と不乾性油の中間的な油。オリーブオイルは不乾性油、大豆油は乾性油である。自宅の冷蔵庫にある油の成分を調べてみよう。
不飽和カルボン酸は不飽和脂肪酸ともいう。