GDP と経済成長率:国の経済規模を測る指標
ニュースで「今年の GDP は○○兆円」「経済成長率は○%」といった言葉をよく耳にします。これらは国の経済規模や成長を測る重要な指標です。
GDP とは
GDP は Gross Domestic Product の略で、日本語では「国内総生産」と訳されます。これは、ある国の中で一定期間(通常 1 年間)に新しく生み出されたモノやサービスの価値の合計です。
日本の GDP は、日本国内で生産された価値を計算します。日本企業がアメリカで生産したものは含まれませんが、アメリカ企業が日本国内で生産したものは含まれます。
GDP は「付加価値」の合計です。たとえば、パン屋さんが 100 円の小麦粉を使って 250 円のパンを作った場合、付加価値は 150 円となります。原材料を二重に数えないようにするためです。
日本の GDP は約 500 兆円から 600 兆円の規模で、世界第 4 位の経済大国となっています。
名目 GDP と実質 GDP
GDP には「名目 GDP」と「実質 GDP」の 2 種類があります。
名目 GDP は、その年の価格で計算した GDP です。一方、実質 GDP は物価の変動を取り除いて計算した GDP になります。
その年の価格で計算。物価上昇があると、生産量が同じでも数字が大きくなってしまう。
基準年の価格で計算。物価変動の影響を除いているので、実際の生産量の変化がわかる。
経済の実態を正確に把握するには、実質 GDP を見ることが重要です。たとえば、名目 GDP が 10%増えても、物価が 10%上がっていれば、実際の生産量は変わっていないことになります。
経済成長率
経済成長率は、GDP が前年と比べてどれだけ増えたかを示す割合です。
経済成長率がプラスなら経済は拡大しており、マイナスなら縮小していることを意味します。日本の高度経済成長期(1955〜1973 年)には年平均 10%前後の成長率を記録しましたが、現在は 1〜2%程度で推移しています。
GDP の三面等価
GDP は 3 つの側面から計算でき、どの方法でも同じ値になります。これを「三面等価の原則」といいます。
生産面:国内で生み出された付加価値の合計
分配面:賃金・利潤・地代など所得の合計
支出面:消費・投資・政府支出・純輸出の合計
支出面から見た GDP は「GDP = 消費 + 投資 + 政府支出 + 輸出 − 輸入」という式で表されます。この式は、国の経済がどのような需要によって支えられているかを理解するのに役立ちます。