LaTeX で片側だけの括弧

数式で片側だけに括弧を表示したいことがあります。たとえば場合分けや、評価記号(代入後の値を示す縦棒)などです。\left \right は必ずペアで使う必要がありますが、ピリオドを使うことで片側を「見えない括弧」にできます。

\left. と \right.

\left. または \right. と書くと、その側には何も表示されません。

\left. \frac{x^2}{2} \right|_{x=3}

これは を代入する評価記号で、左側には括弧が不要です。

場合分けでの利用

条件によって値が変わる関数を書くときにも使います。

f(x) = \left\{
\begin{array}{ll}
1 & (x > 0) \\
0 & (x = 0) \\
-1 & (x < 0)
\end{array}
\right.

右側は閉じ括弧が不要なので \right. を使います。

右側だけに括弧を付ける

逆に、左側を見えなくすることもできます。

\left. x + y \right)

実用的な場面は少ないですが、特殊なレイアウトが必要なときに使えます。

なぜピリオドなのか

ピリオドは「空の区切り記号」として扱われます。\left \right は何らかの区切り記号を要求するため、「何も表示しない区切り」としてピリオドが使われる仕組みです。

片側括弧は場合分けや微積分の評価記号で頻繁に登場するので、覚えておくと便利です。