RGB(255, 0, 0) と書けば「もっとも濃い赤」ですが、それが具体的にどんな赤になるかは、実は数値だけでは決まりません。RGB の値は「赤成分をどれくらいの割合で光らせるか」を表しているだけで、その最大の赤がどんな色かは、色空間という取り決めが決めています。だから同じ数値でも、色空間が違えば見える色が変わります。
ある色空間で表現できる色の範囲を、色域(ガモット)と呼びます。色域が広いほど、より鮮やかで濃い色まで表せます。人が見える色の全体に対して、どの色空間もその一部だけを切り取っていて、その切り取り方と広さが色空間ごとに違います。
身近な色空間には次のものがあります。
sRGB … 標準。Web や多くの画面の基準。色域はやや狭め Display P3 … sRGB より広い色域。最近のスマホや PC の画面で普及 Adobe RGB … 緑〜青緑が広い。印刷・写真の分野で使われる
Web の色指定は、特に指定しなければ sRGB として扱われます。このツールが表示する HEX や RGB も、sRGB を前提にした値です。
もう一つ知っておくとよいのが、RGB の数値は明るさに正比例しない、という点です。人の目は暗い部分の違いに敏感なので、その感覚に合わせて、数値は明るさを非線形に符号化しています(ガンマと呼ばれます)。RGB を 128 にしても、物理的な明るさは最大の半分ではありません。変換公式やコントラストの計算で、いったん数値を線形に直す処理が入るのは、このためです。
RGB の数値は色の「割合」で、実際の色は色空間が決めます。色空間には表現できる範囲=色域があり、sRGB・Display P3・Adobe RGB で広さが違います。Web と このツールの基準は sRGB です。数値が明るさに比例しないガンマの存在も、あわせて覚えておくと、色の計算の理解が深まります。