色の感じ方は、だれもが同じではありません。目の中で色を捉える仕組みの違いによって、特定の色の区別がつきにくい人が一定の割合でいます。日本人男性では 20 人に 1 人ほどと言われ、決してまれではありません。だれが見ても情報が伝わる配色を「カラーユニバーサルデザイン」と呼びます。
もっとも知られているのは、赤と緑が近く見えるタイプです。次のような組み合わせは、区別しにくいことがあります。
赤 と 緑 緑 と 茶 オレンジ と 黄緑 青 と 紫 明るい緑 と 灰色
グラフの赤と緑の線や、地図の塗り分けなどで、これらが隣り合うと情報が読み取れなくなることがあります。
いちばん確実な対策は、色以外の手がかりを添えることです。色分けした要素に、形・位置・模様・ラベル・線の種類(実線と点線)などを重ねておけば、色の見え方によらず区別できます。「赤いほうが重要」ではなく「印のついたほうが重要」にする、という発想です。
色で分ける場合は、次の工夫が有効です。明度の差を大きくつける、赤と緑を直接隣り合わせない、青とオレンジのように区別しやすい組み合わせを選ぶ。前の記事で見たコントラスト比を確保することは、色覚の多様性への配慮にもそのままつながります。
色の見え方には個人差がある、という前提に立つことが出発点です。色だけで意味を分けず、形やラベルを併せる。色で分けるときは明度差を確保し、区別しにくい組み合わせを避ける。この配慮が、より多くの人に伝わる配色をつくります。