LaTeX で装飾の組み合わせ
装飾コマンドは組み合わせて使うことで、より複雑な表現ができます。いくつかの実践的なパターンを見ていきましょう。
\boxed と \underbrace
計算結果を強調しつつ、説明も付ける例です。
\boxed{\underbrace{1 + 2 + 3 + \cdots + 10}_{10\text{項}} = 55}
\overbrace と \underbrace の併用
式の上下に別々の説明を付けられます。
\overbrace{\underbrace{a + b}_{2\text{項}} + \underbrace{c + d + e}_{3\text{項}}}^{5\text{項}}
\overline の入れ子
二重の上線は、二重否定や複素共役の性質を示すときに使います。
\overline{\overline{z}} = z
\cancel と \xrightarrow
打ち消しと矢印を組み合わせて、計算の流れを示す例です。
\frac{\cancel{x}}{x^2} \xrightarrow{\text{約分}} \frac{1}{x}
\widehat と \overrightarrow
幾何学で角度とベクトルを同時に使う例です。
\widehat{BAC} = \theta, \quad \overrightarrow{AB} \perp \overrightarrow{AC}
装飾を重ねすぎない
装飾は便利ですが、重ねすぎると読みにくくなります。
適度な装飾
必要な情報だけを付加、読み手の理解を助ける
過剰な装飾
情報過多で混乱、かえって読みにくい
使い分けのガイドライン
強調
\boxed で結果を囲む、重要な式を目立たせる
説明
\underbrace \overbrace で範囲と説明を示す
過程
\cancel で消去を示す、\xrightarrow で変形の理由を示す
装飾は「読み手の理解を助ける」目的で使うものです。必要な場面で適切に組み合わせると、数式がより伝わりやすくなります。