圧平衡定数 Kp(分圧とモル分率・Kp = Kc(RT)^Δn・Δn の意味)

全圧を、分圧に分ける

気体が何種類か混ざっているとき、全体の圧力をそれぞれの気体に割り振ったものを分圧といいます。割り振り方は簡単で、その気体が全体の何割を占めるかを掛けるだけです。この割合をモル分率といいます。

図の帯がその割り振りです。帯の長さ全体が全圧で、3 つの色の幅が窒素・水素・アンモニアの分圧です。色の幅は容器の中の粒の数の割合と同じで、足すと必ず全圧になります。

分圧は、その気体だけが同じ容器を独り占めしていたときの圧力でもあります。混ざっていても、気体どうしは互いの圧力に干渉しません。

進むと、全圧そのものが縮む

反応が進むと、3 つの色の幅がそれぞれ動きます。窒素と水素が減り、アンモニアが増えます。ここまでは濃度のグラフと同じ話です。

この反応では、それだけでは終わりません。帯そのものが短くなっていきます。4 分子が 2 分子になる反応なので、気体の分子の総数が減るからです。容器の大きさが同じなら、粒が減れば圧力も下がります。

濃度で見ているとこの変化は目に入りません。物質ごとの濃度は追えても、全体でいくつあるかは見ていないためです。分圧で見ると、総数が動くことがそのまま帯の長さになって現れます。

分圧で、同じ形の分数を作る

濃度のかわりに分圧を入れて、まったく同じ形の分数を作ります。右辺の分圧を分子に、左辺の分圧を分母に、係数はそのまま指数にします。これを圧平衡定数といい、Kp と書きます。濃度で作ったほうは Kc です。

図の値を見てください。反応が進むあいだは動いていますが、つりあったところで止まります。濃度で作ったときとまったく同じ振る舞いです。

気体の反応では、濃度より分圧のほうが測りやすいことがよくあります。圧力計を読めばよいからです。Kp を使うのは、そのためです。

総数が動くかどうかが、Δn

Kp と Kc は、同じつりあいを別の量で書いたものです。だから無関係ではなく、Kp は Kc に (RT) の Δn 乗を掛けたものになります。Δn は、右辺の気体の分子数から左辺の気体の分子数を引いたものです。

アンモニアの合成では Δn が 2 引く 4 で負になります。だから Kp と Kc は違う値です。図の左の容器がそれで、進むと総数が減り、全圧が縮みます。

ヨウ化水素の生成では Δn が 0 です。(RT) の 0 乗は 1 ですから、Kp と Kc は同じ値になります。図の右の容器では、進んでも総数が変わらず、全圧も動きません。

Δn は、圧力を上げたときに平衡が動くかどうかを決めていた数でもあります。同じ 1 つの数が、2 つの場面に顔を出します。

アンモニアの合成
シミュレーション止まっていないのに、変わらない狭めると、分子の数が減る側へ混ぜても、動くときと動かないときがある速さと平衡は、別のことを言っている分圧で作る平衡定数
二酸化窒素の二量化
シミュレーション温めると、熱を吸う側へ加えた変化を、和らげる向きへ何割が分かれているか
ヨウ化水素の生成
シミュレーションつりあうと、値が止まる始めの量を変えても、値は同じQ と K を比べれば、向きが分かる分子の数が変わらなければ、圧力は効かないつりあいの条件を、そのまま式にする
クロム酸と二クロム酸
シミュレーション加えると、反対側へ逃げる水は溶媒だから、式に出てこない