クロム酸イオンは黄色、二クロム酸イオンは橙色です。水溶液の中で、この 2 つは水素イオンをはさんでつりあっています。
ここでも寄った先が色で見えます。気体の反応と違うのは、容器の大きさが効かないことです。動かせるのは、加える量と温度だけです。
図では、何も加えていないときのつりあいを描いています。黄と橙がこの割合で落ち着いたところが出発点です。
酸を加えて、水素イオンを増やします。水素イオンは反応式の左辺にあります。
左辺が増えたので、つりあいはそれを減らす向き、つまり右へ動きます。橙色の二クロム酸イオンが増えます。図では、加えたところで橙の粒が増えていきます。
加えた水素イオンは、そのまま全部残るわけではありません。一部が反応に使われて減ります。加えた変化を和らげる、というのはこのことです。
こんどは塩基を加えます。塩基は水素イオンと結びついて水になるので、水素イオンが減ります。
左辺が減ったので、つりあいはそれを補う向き、つまり左へ戻ります。黄色のクロム酸イオンが増えます。
塩基そのものは反応式に出てきません。それでもつりあいが動くのは、塩基が水素イオンの濃度を下げるからです。式に出てくる物質の濃度をどう動かすか、というところまで戻して考えると迷いません。
酸を加えたあとと、塩基を加えたあと。つりあったところで平衡定数の分数を作ると、どちらも同じ値になります。
濃度をどう動かしても、平衡定数は変わりません。動くのはつりあいの位置だけです。
値そのものを変えられるのは温度だけ、というのはここでも同じです。この水溶液を温めれば値は変わりますが、酸や塩基をいくら加えても値は戻ってきます。