水素とヨウ素を同じ数ずつ入れて、つりあうまで待ちます。このとき水素とヨウ素は同じだけ減るので、最後まで同じ数のまま残ります。
つりあったところで、ヨウ化水素の濃度の 2 乗を水素とヨウ素の濃度の積で割ります。図の右下がその値です。ここではこれを覚えておいてください。
こんどはヨウ素を半分だけ入れて始めます。入れる量が違うのですから、つりあったときの姿も当然違います。
図を見てください。ヨウ素はほとんど残りません。水素は余ります。3 つの濃度の並びは、前の場面とまるで違う姿になります。
ところが右下の値は、前と同じところへ着きます。濃度が全部違うのに、組み合わせた分数だけが同じ値になる、というのがここでの見どころです。
さらに偏らせます。水素を多めに、ヨウ素を少なめに入れます。
ヨウ素はますます残らず、水素はますます余ります。つりあったときの姿は、3 通りのうちでいちばん歪んでいます。
それでも値は動きません。入れる量をどう変えても、つりあいさえすれば同じところへ着きます。
最後に 3 通りを 1 枚に並べます。左の 3 本の棒がそれぞれの濃度で、右端が分数の値です。
棒の並びは 3 段ともばらばらです。同じ物質でも、段によって長さがまるで違います。それなのに右端だけが 3 段ともそろっています。
これが、平衡定数を定数と呼ぶ理由です。変わらないのは濃度ではありません。濃度を決まった形に組み合わせた、その値です。
そして、この値を変えられるのは温度だけです。入れる量でも、容器の大きさでも、触媒でも動きません。温度を変えたときだけ、3 段そろって別の値へ移ります。