It is said that ... の受動態|中学英語
say, believe, think, know などの動詞は、that 節を目的語に取ることができます。これらの文を受動態にすると、It is said that … や He is said to … という独特の形が生まれます。ニュースや論文でよく見かける表現で、英語らしい客観的な言い回しを身につけるうえで欠かせないパターンです。
能動態から受動態への変換
まず、もとの能動態の形を確認します。
この文には主語(People)、動詞(say)、目的語(that 節)があります。受動態への変換方法は 2 通りあります。
パターン 1: It is said that …
that 節全体を後ろに残し、形式主語の It を文頭に置く形です。
People say that …
It is said that …
It は that 以下の内容を指す形式的な主語で、それ自体に意味はありません。日本語に訳すときは「〜と言われている」「〜だそうだ」のようになります。
パターン 2: He is said to …
that 節の中の主語を文全体の主語に引き上げ、残りの部分を to 不定詞に変える形です。
People say that he is a genius.
He is said to be a genius.
この形は、that 節の主語だった he が文頭に移動し、is a genius の部分が to be a genius に変わっています。意味はパターン 1 とまったく同じですが、こちらのほうが主語が明確で、英語としては引き締まった印象になります。
2 つのパターンの比較
形式主語 It を使う形。that 節がそのまま残るのでわかりやすい。
that 節の主語を文頭に出す形。よりコンパクトで、フォーマルな文章に多い。
どちらを使っても意味は変わりません。ただし、長い that 節を含む文では It is said that … のほうが読みやすく、短い内容なら He is said to … のほうがすっきりします。
時制がずれる場合
that 節の中の時制が主節と異なる場合、パターン 2 では to have + 過去分詞(完了不定詞)を使います。
say の時制が現在で、that 節の内容が過去のとき、to live ではなく to have lived にすることで時間のずれを表現しています。
People say he is rich. → He is said to be rich.
People say he was rich. → He is said to have been rich.
パターン 1 の It is said that … では、that 節の中の時制をそのまま書けばよいので、この変換は必要ありません。It is said that he lived in France. とそのまま書けます。
say 以外の動詞
この構文は say 以外にも、believe, think, know, report, expect, consider など多くの動詞で使えます。
| 動詞 | It is ... that の形 | 意味 |
|---|---|---|
| believe | It is believed that ... | 〜と信じられている |
| think | It is thought that ... | 〜と考えられている |
| know | It is known that ... | 〜と知られている |
| 動詞 | It is ... that の形 | 意味 |
|---|---|---|
| report | It is reported that ... | 〜と報告されている |
| expect | It is expected that ... | 〜と予想されている |
| consider | It is considered that ... | 〜と見なされている |
もちろん、これらもパターン 2 に書き換えることができます。
どんな場面で使われるか
この構文は、情報の出どころをぼかしたいときや、客観的な事実として述べたいときに使われます。
It is reported that the prime minister will visit the country next week. のように、記者が直接確認していない情報を伝える場面で多用されます。
It is known that … や It is considered that … は、研究の前提や通説を紹介するときの定番表現です。
He is said to be very rich. のように、うわさや世間の評判を伝えるときにも使えます。日本語の「〜らしい」「〜と言われている」に近い感覚です。
練習問題
People believe that she is honest. を It ... で始まる受動態にすると?
- It is believed she is honest.
- It is believed that she is honest.
- It believes that she is honest.
People say that he won the race. を He ... で始まる受動態にすると?
- He is said to win the race.
- He is said to have won the race.
- He is said that won the race.
say が現在形で that 節の内容が過去なので、to have + 過去分詞の形を使って時間のずれを表します。
It is known that water boils at 100°C. を Water ... で始める形に書き換えると?
- Water is known to boil at 100°C.
- Water is known boiling at 100°C.
- Water is known that it boils at 100°C.
that 節の主語 water を文頭に出し、残りを to 不定詞にします。一般的な事実なので完了不定詞にする必要はありません。
この構文は慣れないうちは複雑に見えますが、パターン 1(It is said that …)とパターン 2(主語 is said to …)の 2 つの型を覚えてしまえば、あとは動詞を入れ替えるだけで幅広い表現に応用できます。特にパターン 2 で時制がずれるときの to have done の形は入試でも頻出なので、繰り返し練習して感覚をつかんでおくとよいでしょう。
形式主語 It を使い、be believed that … の形にします。that は省略しないのが基本です。