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ローレンツ変換

ローレンツ変換は、異なる慣性系間で時空座標を変換する公式です。特殊相対性理論の数学的な核心であり、時間の遅れやローレンツ収縮はすべてこの変換から導かれます。

ガリレイ変換との比較

ニュートン力学では、座標変換にガリレイ変換を使っていました。

ガリレイ変換


時間はどの座標系でも同じ。

ローレンツ変換


時間も座標系によって異なる。

ローレンツ変換では、空間座標 の変換に時間 が現れるだけでなく、時間 の変換に空間座標 が現れます。時間と空間が混ざり合うのです。

完全なローレンツ変換

座標系Sに対して、x軸方向に速度 で移動する座標系S’への変換は次のようになります。

ここで です。

逆変換

S’からSへの変換は、 に置き換えるだけです。

これは相対性原理の帰結です。どちらの座標系も対等であり、変換の形は対称的になります。

時間の遅れの導出

座標系S’の原点()にある時計を考えます。この時計がS’で を刻む間に、Sではどれだけの時間が経過するでしょうか。

に代入すると、

よって となり、時間の遅れの公式が得られます。

ローレンツ収縮の導出

S’で静止している長さ の棒を考えます。Sから見た長さを測るには、Sにおいて同時刻( 一定)に両端の位置を測定します。

逆変換から なので、 を固定すると です。

(固有長)、(観測される長さ)とすると、

これがローレンツ収縮の公式です。

行列表記

ローレンツ変換は行列を使うとすっきり書けます。

ここで です。この行列は「ローレンツブースト」と呼ばれ、時空における回転の一種とみなせます。