アインシュタイン方程式
アインシュタイン方程式は、一般相対性理論の中心となる方程式です。物質とエネルギーがどのように時空を曲げるかを記述します。
方程式の形
アインシュタイン方程式は次のように書けます。
または宇宙定数 を含めた形で、
左辺(幾何学)
アインシュタインテンソル。時空の曲率を表す。
右辺(物質)
エネルギー運動量テンソル。物質・エネルギーの分布を表す。
「物質が時空にどう曲がれと命じ、時空が物質にどう動けと命じる」というホイーラーの言葉が、この方程式の本質を表しています。
エネルギー運動量テンソル
は物質とエネルギーの密度・流れを表す16成分のテンソルです。
| エネルギー密度 | |
| エネルギー流(運動量密度) | |
| 応力テンソル(圧力・せん断) |
完全流体の場合、
ここで はエネルギー密度、 は圧力、 は4元速度です。
方程式の性質
アインシュタイン方程式は一見単純ですが、実際には10個の連立非線形偏微分方程式です。
非線形性
時空の曲がり自体がエネルギーを持つため、方程式は非線形。重力波は重力波と相互作用しうる。
複雑さ
一般的な解を求めることは極めて難しい。対称性を仮定して簡略化することが多い。
ニュートン極限
弱い重力場、低速の運動では、アインシュタイン方程式はニュートンの重力理論に帰着します。
計量テンソルの 成分だけが重要になり、
というポアソン方程式が得られます。これはニュートン力学の重力場の方程式そのものです。
宇宙定数
宇宙定数 はアインシュタインが静的宇宙を実現するために導入しましたが、後に宇宙が膨張していることがわかり「生涯最大の過ち」と撤回しました。
しかし1990年代に宇宙の加速膨張が発見され、宇宙定数(またはダークエネルギー)は復活しました。
斥力として働き、宇宙の膨張を加速させる
通常の重力のみ
厳密解
アインシュタイン方程式の厳密解はいくつか知られています。
これらの厳密解から、ブラックホール、重力波、宇宙の膨張など、一般相対性理論の予言が導かれます。












