高校生が大学の数学を勉強することについて:本当に「数学は学問の女王」?

この記事は大学の数学を勉強している高校生や中学生に向けています。

抽象的な数学は利益になりにくい

20 世紀のはじめに集合論が本格的に研究されました。20 世紀の中頃、集合論はさらに抽象的に進化し、圏という分野が発展しました。今ではさらに抽象化されたものが生まれ、研究されているでしょう。

集合論

抽象化

圏論

圏論などの抽象数学が金にならないとは言いません。ただ、これらの分野が直接的に金を生むかと問われたら、私は「……」と黙ります。

数学と経済的な利益を天秤にかける癖があったら、今勉強している分野と実利の関係を冷静に分析することをおすすめします。ちなみに、簡単な集合論、微分積分と線形代数の基本、測度論、統計学は経済や金融で使われます。

最初のうちは、微分積分のイプシロン・デルタ論法や抽象的な線形代数は勉強しなくていいと思います。

数学は学問の女王……?

「数学は学問の女王、数論は数学の女王」という言葉があります。東京大学で数学を専攻した人間として、私はこの言葉に疑問をもっています。

言語、数学、物理、天文学、コンピューターといった学問は密に結合しています。数学は多くの学問に使われますが、それは言葉や記号も同様です。

数学が女王なら、言語こそ王である……と私は思います。

私は高校生のとき「基礎は応用より優れている」と考え、数学と哲学ばかり勉強しました。大学生になり、やがて大人になると、それが狭い見識であると悟りました。

数学はさまざまな学問の一つにすぎません。女王として君臨する学問などなく、私たちはすべての学問に等しく敬意を払うべきです。