オームの法則と抵抗の直列・並列接続

電気回路の基本中の基本がオームの法則です。電圧・電流・抵抗の関係を表すシンプルな法則ですが、抵抗の接続方法によって回路全体の振る舞いが大きく変わります。

オームの法則

導体に電圧 をかけると電流 が流れます。その比例関係を表したのがオームの法則です。

は電気抵抗で、単位はオーム(Ω)です。抵抗が大きいほど電流は流れにくくなります。

電圧(単位: V ボルト)
電流(単位: A アンペア)
抵抗(単位: Ω オーム)

1 Ω とは、1 V の電圧をかけたときに 1 A の電流が流れる抵抗の大きさです。この法則は 1827 年にドイツの物理学者ゲオルク・オームが発見しました。

直列接続

抵抗を直列に(一列に)つなぐと、すべての抵抗を同じ電流が流れます。各抵抗での電圧降下を足し合わせたものが全体の電圧になるため、合成抵抗は単純な足し算になります。

電流の特徴

直列回路ではどの抵抗にも同じ大きさの電流が流れます。

電圧の特徴

各抵抗での電圧降下の合計が電源電圧に等しくなります。

たとえば、3 Ω と 5 Ω の抵抗を直列につないで 16 V の電源に接続すると、合成抵抗は 8 Ω、回路を流れる電流は A です。3 Ω の抵抗には 6 V、5 Ω の抵抗には 10 V の電圧がかかります。

並列接続

抵抗を並列に(枝分かれして)つなぐと、各抵抗には同じ電圧がかかります。電流は枝分かれして流れるため、合成抵抗は次の式で求まります。

2 つの抵抗の場合は「和分の積」の公式が便利です。

直列接続

合成抵抗はどの個別の抵抗よりも大きくなる

並列接続

合成抵抗はどの個別の抵抗よりも小さくなる

3 Ω と 6 Ω を並列につなぐと、合成抵抗は Ω です。3 Ω より小さい値になります。これは電流の通り道が増えた分、全体として流れやすくなるためです。

直列と並列の組み合わせ

実際の回路では直列と並列が混在しています。解き方のコツは、内側から順に合成していくことです。

並列部分を見つけて合成する

合成した抵抗と他の抵抗の直列を計算する

回路全体の合成抵抗を求める

オームの法則で電流・電圧を求める

抵抗率と抵抗の大きさ

導体の抵抗は材質、長さ、断面積によって決まります。

は抵抗率(材質固有の値)、 は長さ、 は断面積です。長い導線ほど抵抗が大きく、太い導線ほど抵抗が小さくなります。水道管を流れる水に例えると、長い管は水が流れにくく、太い管は流れやすいのと同じ理屈です。

温度が上がると金属の抵抗率は増加します。これは温度上昇によって原子の熱振動が激しくなり、電子の流れが妨げられるためです。

格子点にある原子が熱エネルギーによって振動する現象。温度が高いほど振幅が大きくなる。

オームの法則と抵抗の直列・並列接続は、家庭の電気配線から電子回路の設計まで、あらゆる場面で使われる基本知識です。