コンデンサーの公式と電気容量|蓄えるエネルギーの求め方
電池につないだコンデンサーには、電圧に比例した電気量がたまります。 の電池でためたあと につなぎ替えると、たまる電気量はちょうど 2 倍。
比が変わらないため、その比をコンデンサーごとの値として書けます。
これが電気容量です。単位はファラド(F)で、 をかけて たまるときが にあたります。
容量は電圧を上げても動かない
という分数だけを見ると、 を大きくすれば が小さくなりそうに見えます。実際には動きません。 を 2 倍にすると も 2 倍になり、割り算の答えが変わらないためです。
横軸に 、縦軸に をとると、原点を通る直線になる。傾きがそのまま です。

容量はこの直線の傾きであって、ある 1 点の値ではありません。 を測った点をどこにとっても、割り算の答えは同じ。
形で決まる部分
平行板コンデンサーの容量は、極板の面積 、間隔 、あいだを満たす物質の 3 つで決まります。
は誘電率です。真空では で、あいだに物質を入れると となり、比誘電率 の分だけ増える。
面積を広げると、同じ電圧でも多くの電荷が乗ります。間隔を詰めると、同じ電荷でも電圧が下がる。だから が分子、 が分母にきます。

極板のあいだの電場
極板間の電場は一様だから、電圧と間隔だけで書けます。
電場の単位が になるのは、この関係がそのまま単位に出ているためです。
面電荷密度 からも書けます。1 枚の極板がつくる電場は板の両側へ ずつ出ていき、2 枚を向かい合わせると内側で同じ向きに重なる。
外側では 2 枚の寄与が逆を向き、打ち消し合って に近づきます。

この と を組み合わせると になります。 に入れれば で、形の式は電場から 3 行でたどれる。
エネルギーに 1/2 がつく理由
電荷を運ぶには仕事がいります。ただし 1 回ぶんの仕事は、運ぶたびに増えていく。
まだ何もたまっていない極板へ最初の電荷を運ぶとき、極板間の電圧は です。仕事はいりません。最後の電荷を運ぶときには電圧が まで上がっており、 ぶんの仕事がいる。
平均をとると になります。- グラフでいえば、直線の下にできる直角三角形の面積です。

書き方は 3 つあります。どれも同じ量で、 を入れて行き来するだけ。
例:容量から電気量を求める
のコンデンサーに をかけます。
です。電子 1 個の電荷が だから、割ると 個ぶんの移動にあたる。
例:形から容量を計算する
面積 、間隔 、あいだは真空とします。
畳半分ほどの極板を まで近づけても にとどまります。 という単位がどれだけ大きい容量を指しているかが、この数値に出ている。
例:あいだに誘電体を入れる
同じ形のまま、比誘電率 の板をはさみます。
。形をいじらずに容量を 5 倍にできます。
例:エネルギーから容量を逆算する
で をたくわえるには、どれだけの容量がいるでしょうか。 を について解きます。
になりました。電圧が 2 乗で効くため、容量を増やすより電圧を上げるほうがエネルギーは伸びます。
電池をつないだままか、外したか
問題文には、必ず動かないものが書いてあります。そこを見つけると使う式が決まる。
電池をつないだままなら、極板間の電圧が電池の起電力に固定されます。外してあれば、極板の電荷は行き場を失って固定される。

| 固定されるもの | 使う式 | 容量が半分になると |
|---|---|---|
| 電圧(電池つき) | 、 | 電気量もエネルギーも半分 |
| 電気量(電池なし) | 、 | 電圧もエネルギーも 2 倍 |
同じ操作でも、エネルギーが増えるか減るかがここで分かれます。とり違えると答えの向きが逆になる。
例:電池を外して間隔を 2 倍にする
が動けません。 の が 2 倍だから は半分、 は 2 倍になります。
分母が半分になるため は 2 倍。増えたぶんは、引き合う極板を引き離すのに外から加えた仕事です。
例:電池をつないだまま間隔を 2 倍にする
今度は が動けません。 が半分になるため も半分、 も半分になります。
減った電荷は電池へ戻る。同じ「間隔を 2 倍」でも、電池を外したかどうかでエネルギーは 2 倍にも半分にもなります。
電圧が固定される。容量が減れば電気量もエネルギーも減り、電荷は電池へ戻っていく
電気量が固定される。容量が減れば電圧もエネルギーも増え、増えたぶんは外から加えた仕事
電池をつないだまま極板の間隔を 2 倍に広げると、たくわえられるエネルギーはどうなりますか。
- 2 倍になる
- 半分になる
- 変わらない
面積を 2 倍、間隔を 2 倍にすると、容量はどうなりますか。
- 変わらない
- 2 倍になる
- 4 倍になる
で、分子と分母が同じ倍率で増えています。比が変わらないため容量は動きません。2 倍という答えは、面積だけを 2 倍にした場合のものです。
独立している式は 、、 の 3 つです。残りは、この 3 つに何を代入するかで決まります。

















電池がつながったままだから V が固定です。C が半分になり、U=21CV2 も半分になります。2 倍という答えは、電池を外して Q を固定した場合のものです。