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どこを t と置けばいいのか?置換積分の基本と根号が入った形

と呼びます。 で微分すると で、それが式の前に立っている。

の中身に名前をつけただけで、 の積分に変わりました。中身の微分が式の中にそろっているとき、この置きかえが通ります。

根号が入った形でも同じです。置く場所が変わるだけ。

合成関数の微分を裏返す

の導関数を とします。 で微分すると、外側と内側の微分がかかり合います。

両辺を積分の形に書き直したものが、置換積分の式です。

と書けば、右辺は 。つまり の世界で を計算し、最後に に戻せばよいことになります。

冒頭の式では が式にそろっていたのは偶然ではなく、 を微分すれば必ず現れる形だからです。

という書き方

計算では から を作り、分母を払った形で書きます。

は分数の分子と分母ではありませんが、置換のあいだはこの書き方で答えにたどり着きます。 にとり替える換算表だと思えばよい。

なら 。式の中の をまるごと に置きかえます。

型 1:中身の微分がそろっている

積の形になっていて、片方がもう片方の中身の微分になっている。この形では中身を と置きます。

見分けるときは、いちばん外側の関数の中身に目をつける。その中身を微分した式が、積のもう一方にあるかを見ます。

例 1:

外側は 4 乗で、中身は 。微分すると で、これが前に立っています。

と置くと

を展開すると 12 次の多項式になりますが、置きかえれば の積分 1 行で済みます。

例 2:

根号の中身は で、微分すると 。式にあるのは だけで、 が足りません。

と置くと だから、 と読みかえます。

定数のずれは前に出して調整できます。足りない部分が のような文字だと、この手は通らない。

例 3:

同じ で置きます。根号が分母にあっても、中身の微分がそろっていれば扱いは変わらない。

答えを微分すると になり、もとに戻ります。

型 2:根号そのものを と置く

中身の微分がそろっていないときは、根号を丸ごと と置く手があります。 とし、 のほうを で表す。

なら から です。

根号が消えて、 の多項式や分数式になります。

根号を t と置く

両辺を 2 乗して x = t の式にする

dx = (x の式)’ dt に書きかえる

例 4:

と置きます。

に戻します。

根号を含む式が、途中では という多項式に変わっていました。

例 5:

根号が 2 か所にあるので、 と置きます。

だから で、絶対値は外せます。

分母の から現れた が約分され、式が一気に短くなりました。

例 6:

と割って読みます。 と置けば

に戻します。

奇数乗の から を 1 つ抜いて にあずけ、残った と書きかえました。

例 7:

と置きます。

に戻して

を展開してから をかける道もありますが、6 次の多項式を書き下すことになります。

に戻す

不定積分では、答えを の式に戻すまでが計算です。 の式のまま止めると、もとの関数の原始関数になっていません。

戻すときは、置いた式をそのまま代入する。 なら です。

の 3 乗を と書いてもよい。どちらでも同じ式になります。

置きかえても進まない形

を当ててみます。 ですが、式のどこにも がありません。

が残ってしまい、 だけの積分になりません。中身の微分がそろわず、根号を と置いても が根号のまま残る形です。この型は三角関数で置きかえることになります。

置換が効くかどうかは、置いたあとに が消えるかどうかで決まります。

を求めるとき、 と置くとよいのはどれですか。

__RESULT__

を微分すると で、式の と定数倍だけ違う形です。 から と読みかえると、 になります。

と置いたとき、 はどれに変わりますか。

__RESULT__

の両辺を で微分して 、つまり です。 は逆向きに解いた形で、 で表すときの式になります。

中身の微分がそろっていれば中身を と置き、そろっていなければ根号を と置いて のほうを書きかえる。どちらの道でも、 だけの式になった時点で計算が進みます。

$\displaystyle\int 2x\cos(x^2)\,dx$ は、$x^2$ を $t$ と呼べば $\displaystyle\int\cos t\,dt$ に変わります。合成関数の微分 $\{F(g(x))\}' = f(g(x))g'(x)$ を裏返した式で、$dt = g'(x)dx$ は $dx$ を $dt$ にとり替える換算表。置き方は 2 通りです。中身の微分が式にそろっていれば中身を $t$ と置き、そろっていなければ根号そのものを $t$ と置いて $x$ のほうを書きかえる。$x\sqrt{x-1}$ が $2(t^4+t^2)$ という多項式に変わる例、$\dfrac{x^3}{\sqrt{x^2+1}}$ のように $x$ を 1 つ抜く例、$\sqrt{1-x^2}$ のようにどちらの置き方でも $x$ が残る形まで並べました。