LaTeX で打ち消し線を引く(cancel パッケージ)
数式中の項を打ち消すときに使う cancel パッケージの使い方を解説します。約分や式変形の過程を見せるのに便利です。
cancel パッケージの読み込み
打ち消し線を使うには、プリアンブルで cancel パッケージを読み込みます。
\usepackage{cancel}基本の使い方
\cancel コマンドで斜めの打ち消し線を引けます。
\frac{\cancel{2}x}{\cancel{2}} = x分子と分母の共通因数を約分するときによく使います。
打ち消し線の種類
cancel パッケージには4種類の打ち消し線があります。
| コマンド | 向き | 例 |
|---|---|---|
| \cancel | 右上がり | |
| \bcancel | 右下がり |
| コマンド | 向き | 例 |
|---|---|---|
| \xcancel | ×印 | |
| \cancelto | 矢印付き |
cancelto の使い方
\cancelto は打ち消した後の値を示せます。極限で項が0に収束することを示すのに便利です。
\cancelto{0}{\frac{1}{x}}式変形で項が別の値になることを示すのにも使えます。
色付きの打ち消し線
cancel パッケージは色の変更にも対応しています。xcolor パッケージと組み合わせて使います。
\usepackage{xcolor}
\usepackage{cancel}
\renewcommand{\CancelColor}{\color{red}}これで打ち消し線が赤色になります。特定の箇所だけ色を変えたい場合は、\color を局所的に使います。
{\color{red}\cancel{x}}実践例
分数の約分を示す例です。
方程式から項を消去する例です。
多項式の因数分解を確認する例です。
このように、計算過程を視覚的に示すことで、読者の理解を助けることができます。