ロケットのエンジンを止めずに、( m/s²)の加速を続ける。乗っている人は、ずっと地上と同じ重さを感じます。
地上の時計で測った速さは、 年で 、 年で 、 年でも 。加速を続けても、速さは に近づくだけで越えません。
図の点は地上の時計で 、、、 年の位置に順に止まる。 に近づくほど、同じ 年で増える速さは小さくなります。
止まった状態から の位置で加速を始めると、世界線は次の双曲線になる。これを双曲運動と呼びます。
漸近線は の 本で、原点を通る光の世界線にあたる。双曲線はこの線に近づくだけで触れず、原点から船を追いかける光は、どこまで行っても船に届きません。
なら はおよそ 光年で、双曲線の曲がり方はこの長さで決まる。図の下半分は、同じ加速で減速しながら遠くから近づいてきた部分にあたります。
船の中では、加速はずっと のまま。 で決まる を速度パラメータ(ラピディティ)といい、船の時計の時間を とすると と、時間に比例して増えます。
速さは で、 がいくら大きくなっても を越えない。図の点は船の時計で 、、 年に順に止まり、 は 、、、 は 、、 になります。
地上の時計の時間は で、船の時計の 年に対して、地上ではおよそ 年がたっている。
船が加速を続けるかぎり、漸近線 より左上で出た光は、どこまで行っても船に届かない。この漸近線をリンドラー地平面と呼びます。
地平面の手前で出た光は船に追いつき、向こう側で出た光は船との隔たりを保ったまま届かない。船のほうが光の速さに近づき続けるため、光は船に追いつけません。
エンジンを止めれば、船はそこから等速で進み、地平面の向こうで出た光もいずれ届く。地平面は場所に置かれた壁ではなく、加速を続けるという条件が決めている境目です。
船の立場で見ると、地平面はいつも船の後ろ 、 ならおよそ 光年のところにある。その向こうの出来事がこちらへ届かないという点で、ブラックホールの事象の地平面と同じ性質を持ちます。
旅をする側が、一定の加速で速度を から へなだらかに変えて折り返すとする。図はその世界線と、各瞬間の同時刻線を描いたもの。
折り返しのあいだ、同時刻線の傾きは右上がりから右下がりへ大きく変わり、地球の世界線と交わる点がすばやく上へ動く。一瞬で折り返すときに飛んで見えた地球の時刻は、なだらかに回すとこの速い動きになります。
加速度 で加速する立場では、加速の向きに距離 だけ離れた時計が の割合で速く進む。折り返す旅人は地球の向きに加速しているため、遠くの地球の時計がこの割合で速く進みます。
重力のある場所でも、高いところの時計ほど速く進む。加速する立場と重力の中で時計が同じふるまいをすることは、等価原理と呼ばれる考えのもとになる。