出来事の位置は 、時刻は 。相対性理論では、この つを という 組にして書く。時刻に をかけるのは、 つの単位をそろえるためです。
の向きに動く立場へのローレンツ変換では、 と が混ざり、 と はそのまま残る。図は同じ出来事を、軸の傾きを変えながら読んだものです。
と同じ規則で変換される つの数の組を、4 元ベクトルと呼ぶ。 そのものは、4 元位置ベクトルといいます。
空間のベクトルの長さの 乗は で、座標軸を回しても変わらない。4 元ベクトルでは、かわりに次の量を使います。
ローレンツ変換をしても、この値は変わらない。世界間隔と同じ組み合わせです。
図の矢印は、この値が の 4 元ベクトルを、 通りの立場で読んだもの。 と の値は立場ごとに変わるが、先端はいつも同じ双曲線の上にあり、 は のままです。
ふつうの速度は位置を時刻 で微分したもの。ところが は立場ごとに違うため、 は 4 元ベクトルの規則で変換されません。
そこで、物といっしょに動く時計の固有時間 で微分する。 はどの立場から計算しても同じ値なので、 は 4 元ベクトルになり、これを 4 元速度と呼びます。
から、4 元速度の成分は 。長さの 乗は で、どんな速さでも長さは になる。
なら で、成分は 。 で、止まっている物の と同じ長さです。
4 元速度に質量 をかけたものを 4 元運動量という。成分は で、時間の成分に をかけた をエネルギー 、空間の成分 を運動量 と呼びます。
4 元運動量の長さは で、立場によらない。 を書き直すと、次の関係になります。
図の先端は、速度パラメータ 、、 に順に止まる。()では 、 で、どの点も同じ曲線の上にある。
衝突の前後で、エネルギーの和も運動量の和も変わらない。4 元運動量で書くと、前後で 4 元運動量の和が等しいという つの式にまとまります。
立場を変えると成分どうしは混ざるが、前後の和の差は の 4 元ベクトルで、どの立場で読んでも のまま。 つの立場で保存則が成り立てば、ほかのどの立場でも成り立つ。
図の衝突では、 の和が前後とも 、 の和が前後とも です( の単位)。 つの粒子の質量は前が と 、後が と で、質量の和は保存されていない。