高校数学Ⅱの指数関数・対数関数で習う指数法則と対数法則をまとめました。
a の n 乗と a の m 乗をかけ算すると a の m+n 乗になります。こうした法則を指数法則といいますが、指数法則は指数関数を勉強するうえで必要になる公式です。
指数法則の公式
a と b は 0 より大きいとする。m と n は任意の実数で整数とはかぎらない。
aman=am+nanam=am−n(am)n=amn(ab)n=anbn(ba)n=bnan
a の n 乗と a の m 乗をかけ算すると a の m+n 乗になり、a の n 乗を a の m 乗で割ると a の m−n 乗になっています。かけ算が足し算、割り算が引き算になっていることに注意しましょう。
「a の m 乗」の n 乗は a の mn 乗です。べき乗のべき乗は、べきのかけ算になります。
指数法則の例
上の指数法則が正しいことを具体的に確かめてみましょう。まずは指数の足し算から。
23⋅24=8⋅16=128=27
2 の肩に乗っている数はそれぞれ 3 と 4 で、128 は 2 の 7 乗です。7 は 3+4 であり、上の指数法則がきちんと成り立っていることがわかります。
28÷23=256⋅16=128=27
2 の肩に乗っている数はそれぞれ 8 と 3 で、64 は 2 の 5 乗です。5 は 8−3 です。もともとの数の割り算は、指数では引き算になることがわかります。
対数法則
a は 0 より大きく 1 でない実数。x と y は 0 より大きい任意の実数。
alogax=xlogaxy=logax+logaylogayx=logax−logaylogax1=−logaxlogaxn=nlogaxlogax=logbalogbxlogax=logxa1 (x=1)loga1x=−logax
指数から対数への変換
23=8→3=log2832=9→2=log3920=1→0=log2150=8→0=log513−3=271→−3=log32714−2=161→−2=log4161(21)3=81→3=log2181(31)4=811→4=log31811
対数から指数への変換
log327=3→33=27log216=4→24=16log41=0→40=1log91=0→90=1log2321=−5→2−5=321log7491=−2→7−2=491log3191=2→(31)2=91log511251=3→(51)3=1251
底の変換公式
次の式を底の変換公式という。
logax=logbalogbx
これは二つの対数法則から証明される。
alogax=xlogaxn=nlogax
証明
(logax)(logba)=logbalogax=logbx
となり、両辺を logba で割って
logax=logbalogbx
となる。