σ-コンパクト空間とリンデレフ空間

コンパクト性の変種として、可算個のコンパクト集合で覆える空間や、任意の開被覆が可算部分被覆を持つ空間があります。

σ-コンパクト空間の定義

位相空間 が σ-コンパクト(σ-compact)であるとは、可算個のコンパクト部分集合の和集合として表せることをいいます。すなわち、コンパクト集合の列 が存在して と書けます。

σ-コンパクト性はコンパクト性より弱い条件ですが、測度論や関数解析で扱いやすい性質です。

σ-コンパクト空間の例

は σ-コンパクトです。閉球 の列で覆えるからです。

可算集合に離散位相を入れた空間は σ-コンパクトです。各点がコンパクト(一点集合)であり、可算和で全体を覆えます。

リンデレフ空間の定義

位相空間 がリンデレフ(Lindelöf)であるとは、任意の開被覆が可算部分被覆を持つことをいいます。すなわち、 は開集合)ならば、可算個の と書けます。

コンパクトならばリンデレフですが、逆は成り立ちません。

リンデレフ空間の例

はリンデレフです。 は第二可算(可算基底を持つ)であり、第二可算空間はリンデレフとなります。

より一般に、可算基底を持つ空間はすべてリンデレフです。開被覆を基底の元で細分し、可算個を選べばよいからです。

σ-コンパクトとリンデレフの関係

σ-コンパクト空間はリンデレフです。各コンパクト集合 を覆う有限部分被覆を取り、それらの可算和を取ればよいからです。

逆は一般に成り立ちません。Sorgenfrey直線(下限位相を持つ実数直線)はリンデレフですが σ-コンパクトではありません。

σ-コンパクト

可算個のコンパクト集合で覆える。局所コンパクト空間では扱いやすい条件。測度論でよく用いられる。

リンデレフ

任意の開被覆が可算部分被覆を持つ。第二可算空間はリンデレフ。コンパクト性の可算版。