陰関数定理の計算問題を通じて、陰関数の微分と接線の求め方を身につける。
問題1:陰関数の1階微分
x2+y2=25 で定まる陰関数 y=f(x) について、dxdy を求めよ。
解答1
両辺を x で微分する。y は x の関数なので連鎖律を適用する。
2x+2ydxdy=0
dxdy=−yx
点 (3,4) では dxdy=−43 となる。
問題2:陰関数の2階微分
x2+y2=25 について、dx2d2y を求めよ。
解答2
dxdy=−yx をもう一度 x で微分する。
dx2d2y=−y2y⋅1−x⋅dxdy=−y2y−x⋅(−yx)
=−y2y+yx2=−y3y2+x2=−y325
点 (3,4) では dx2d2y=−6425 となる。
問題3:接線の方程式
曲線 x3+y3=6xy の点 (3,3) における接線の方程式を求めよ。
解答3
まず点 (3,3) が曲線上にあることを確認:27+27=54=6⋅9。
両辺を x で微分する。
3x2+3y2dxdy=6y+6xdxdy
(3y2−6x)dxdy=6y−3x2
dxdy=3y2−6x6y−3x2=y2−2x2y−x2
(3,3) で dxdy=9−66−9=3−3=−1
接線:y−3=−1(x−3)、すなわち y=−x+6
問題4:3変数の陰関数
F(x,y,z)=x2+2y2+3z2−6=0 で z が x,y の関数として定まるとき、∂x∂z と ∂y∂z を求めよ。
解答4
陰関数定理より
∂x∂z=−FzFx=−6z2x=−3zx
∂y∂z=−FzFy=−6z4y=−3z2y
点 (1,1,1) では ∂x∂z=−31, ∂y∂z=−32 となる。
問題5:陰関数定理の適用条件
F(x,y)=x2−y2=0 について、原点の近傍で y=f(x) と解けるか判定せよ。
解答5
Fy=−2y であり、原点 (0,0) で Fy(0,0)=0 となる。
陰関数定理の条件 Fy=0 を満たさないため、原点近傍で一意な陰関数は定まらない。
実際、x2=y2 の解は y=x と y=−x の2本の直線であり、原点で交差する。原点近傍で y は x の一価関数にならない。
問題6:媒介変数表示への応用
x2+xy+y2=3 上の点で、接線が水平になる点を求めよ。
解答6
2x+y+xdxdy+2ydxdy=0 より
dxdy=−x+2y2x+y
水平な接線は dxdy=0 なので 2x+y=0、つまり y=−2x。
曲線に代入:x2+x(−2x)+(−2x)2=x2−2x2+4x2=3x2=3
x=±1, y=∓2 より、点は (1,−2) と (−1,2)。