逆関数定理の計算問題

逆関数定理の計算問題を通じて、逆写像の微分とヤコビ行列の関係を身につける。

問題1:1変数の逆関数の微分

の逆関数 について、 を求めよ。

解答1

なので

逆関数の微分公式 より

なので

問題2:逆関数定理の適用条件

について、 の近傍で逆関数定理は適用できるか。

解答2

であり、

逆関数定理は を要求するため、 では適用できない。

実際、 は全射かつ単射で逆関数 が存在するが、 は発散し、 で微分不可能。

問題3:2変数の極座標変換

のヤコビ行列とヤコビアンを求めよ。また、逆写像の微分を求めよ。

解答3

, のヤコビ行列は

ヤコビアンは

で逆行列が存在し

これは 等と一致する。

問題4:逆写像の存在

について、点 の近傍で逆写像が存在するか判定せよ。

解答4

ヤコビ行列は

逆関数定理より、 の近傍で局所的に逆写像が存在する。

なので、 の近傍で逆写像が定義される。

この は複素関数 , )に対応する。

問題5:ヤコビアンがゼロになる点

でヤコビアンがゼロになる点を求め、その点での振る舞いを調べよ。

解答5

となるのは原点 のみ。

原点で 。逆関数定理は適用できない。

実際、 では が同じ に移るため、原点の近傍で逆写像は一価にならない。 の近傍では、 と2つの分岐が生じる。

問題6:3変数の場合

のヤコビ行列を求め、点 で逆写像が存在するか判定せよ。

解答6

行列式を計算:

逆関数定理より、 の近傍で局所的に逆写像が存在する。

問題7:具体的な逆写像の微分

の点 におけるヤコビ行列の逆行列を求めよ。

解答7

したがって

この は複素指数関数 に対応し、 では の微分が であることを反映している。