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シグマは「ここからここまで足せ」という命令(Σ の意味と計算規則)

は「ここからここまで足せ」という命令です。ギリシャ文字のシグマで、和を表す Sum の頭文字にあたります[1]。

は下端の から上端の まで、1 ずつ動きます。動かす文字を添字、または和の変数といいます[2]。

長い足し算をひとつの記号にたたむための道具です。書く手間が減るだけでなく、公式を当てはめる形に整理できます。

記号の部品

のまわりには 3 つの情報がついています[1][2]。

添字に使う文字は自由です。 と は同じ値を表します。

計算規則

足し算を並べ替えたりまとめたりする規則が、そのまま の規則になります[1][2]。

定数は外に出せて、足し算と引き算は分けられる。この 2 つをまとめて線形性といいます。

掛け算では成り立ちません[2]。

で確かめると分かります。左辺は 、右辺には や が余分に現れます。

定数だけを足すときは、個数を掛けるだけです。

基本公式

高校で使う 4 つを並べます[1]。

3 番目までを覚えれば、たいていの問題は解けます。4 番目は「 の和を 2 乗したもの」と覚えると楽です。

1 から n までの和はなぜあの形か

の公式は、図を描くと一瞬で分かります。

三角形に並べた点を 2 つ用意し、片方を裏返して合わせると、縦 、横 の長方形ができます。

三角形に並ぶ点の個数なので、この値を三角数ともいいます[3]。

例題 1:1 次式の和

を求めます。

線形性で 2 つに分け、公式を当てはめます。

で検算します。左辺は 、右辺は で一致しました。

例題 2:2 次式の和

を求めます。

共通因数 でくくると計算が楽になります。

くくってから引く。この順にすると、通分のミスがぐっと減ります。

例題 3:途中から始まる和

を求めます。

下端が でないときは、 から始めた和から余分を引きます。

引くのは と の 2 項ぶんです。項数は 個で、 個ではありません。

例題 4:添字をずらす

は、書き下すと です。

添字を と置きかえれば、下端と上端も一緒にずれます[2]。

中身の添字を 増やしたぶん、上下の端を 減らす。逆向きに動く点に気をつけます。

例題 5:k と n を混同しない

を求めます。

は和の中では定数です。動くのは だけ。

を と書いてしまう誤りが多いところです。定数 を 回足すので になります。

練習問題

の値はどれですか。

__RESULT__

です。奇数を小さいほうから足すと平方数になる、という有名な結果になります。

はいくつですか。

__RESULT__

公式に を入れると です。 を直接足しても同じ値になります。

参考文献

Summation - Wikipedia
Summe - Wikipedia(ドイツ語、Summenzeichen の節)
Triangular number - Wikipedia
Σ の上端・下端・中身が何を指すのかを押さえると、長い足し算が公式を当てはめられる形にたたまれます。定数を外に出す、和を分ける、掛け算では分けられない。1 から n までの和が n(n+1)/2 になる理由を、三角形に並べた点を 2 つ合わせる図で確かめ、途中から始まる和、添字のずらし、k と n のとりちがえまで例題で追います。