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特性方程式で漸化式を等比数列に直す(aₙ₊₁ = paₙ + q 型)

のような漸化式は、等差数列でも等比数列でもありません。それでも、ある値を引くだけで等比数列に変わります。

引くべき値は、漸化式が動かなくなる点です。 と を同じ と置いて解きます[1]。

この式を特性方程式、解を不動点といいます。いったんこの値になったら、次も同じ値のまま動きません[1]。

不動点を目印にする

不動点を とすると、 が成り立ちます。もとの漸化式からこれを引きます。

がきれいに消えました。 は公比 の等比数列です。

不動点からのずれだけを見ると、話が等比数列に戻る。これが特性方程式を使う理由です[2]。

近づく様子を目で見る

で、不動点は です。 から始めるとどうなるか。

2 本の直線のあいだを階段状に進み、交点へ吸い寄せられていきます。交点の座標が不動点です。

なら不動点に近づき、 なら離れていきます[1][2]。公式の がそのまま効いている形です。

例題 1:p が 1 より大きい

、 を解きます。

特性方程式は で、 です。

は初項 、公比 の等比数列。

で 。漸化式に入れると 、 で合っています。

例題 2:符号に気をつける

、 を解きます。

特性方程式 より 。

初項は 、公比は です。

が正なら引き、負なら足す。符号を機械的に処理せず、 の形に必ず書き直します。

例題 3:不動点に近づく場合

、 を解きます。

より 。

を大きくすると が に近づくので、 は に近づきます。初項がいくつでも行き先は同じ[2]。

p が 1 のとき

では特性方程式が となり、 なら解がありません。不動点が存在しない場合です。

このとき漸化式は で、公差 の等差数列そのものです[2]。

特性方程式が使えないのではなく、使う必要がない。まず かどうかを見る癖をつけます。

例題 4:現実の場面で

ある薬は、1 日たつと体内に % が残ります。毎日 mg を飲むとき、 日目の直後の量を とします。

不動点は です。

日がたつと mg に近づき、そこで釣り合います。飲む量と抜ける量が等しくなる点が不動点です[2]。

借金の返済や人口の増減も同じ形になります。一定の割合で減り、一定量が加わる。この形はいたるところに出てきます[2]。

例題 5:和も求める

例題 1 の について、初項から第 項までの和を求めます。

等比数列の和の公式と、定数の和を組み合わせるだけです。一般項さえ出れば、和は機械的に計算できます。

練習問題

の特性方程式の解はどれですか。

__RESULT__

を解くと より です。この を引くと になります。

、 の は、 を大きくするとどの値に近づきますか。

  • 限りなく大きくなる
__RESULT__

不動点は より です。公比が で絶対値が より小さいので、ずれは に近づきます。

参考文献

Recurrence relation - Wikipedia
Suite arithmético-géométrique - Wikipédia(フランス語)
a(n+1) = 3a(n) + 2 は等差でも等比でもありません。それでも、漸化式が動かなくなる値を 1 つ見つけて引くと、ずれの部分が等比数列に変わります。不動点へ階段状に近づく様子を折れ線で追い、公比の絶対値が 1 より小さいか大きいかで行き先が変わることを確かめ、薬が体内でつり合う量まで同じ式で計算します。