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階差型漸化式 aₙ₊₁ = aₙ + f(n) - 差を足し上げて一般項を出す

は、次の項へ進むときの増え方が で決まっている漸化式です。階差型といいます。

増え方が分かっているので、あとは初項から足し上げるだけ。 に を順に積み上げれば に届きます。

階段を上るように

から までに通る段の数は 個です。 個ではありません。

橙の部分が増えぶんです。第 項に届くまでに、橙は 個しか積まれていません。

のときは、この式が使えません。 に意味がないためです。求めた式に を入れて と一致するかを、最後に必ず確かめます。

差の和は両端だけが残る

なぜ足し上げでよいのか。差を並べて書くと分かります[1][2]。

途中の項が打ち消し合い、両端だけが残ります。左辺は そのものなので、移項すれば公式になります。

差をとる操作と和をとる操作が、たがいに逆になっている。微分と積分の関係と同じ構図です[1]。

例題 1:f(n) が 1 次式

、 を解きます。

で 。一致したので、すべての で使えます。

でも確かめます。。漸化式で追うと となり合いました。

例題 2:f(n) が等比数列

、 を解きます。

は から始まるので、初項が 、公比が 、項数が の等比数列の和です。

で 。合っています。初項が ではなく である点に気をつけます。

例題 3:f(n) が 2 次式

、 を解きます。

公式 に を入れました[3]。

を に置きかえるところでミスが出ます。公式の に何を入れるかを、いったん書き出してから代入すると確実です。

例題 4:f(n) が分数

、 を解きます。

分数は部分分数に分けます。

で 。合っています。 を大きくすると に近づきますが、 には届きません。

f の型と答えの型

の形から、答えの形が予想できます。

例題 5:添字がずれた形

、 を解きます。

の形ではなく、 つずれています。この場合は を から まで動かします。

なので、 の項 を引きます。

で 、 で 。漸化式で追うと となり合いました。

添字がどこからどこまで動くのかを、毎回書き出す。ここを勘で済ませると必ずずれます。

検算の手順

答えが出たら、次の 3 つを確かめます。

を代入して初項に一致するか。
や を漸化式で直接追った値と一致するか。
を計算して に戻るか。

3 番目がいちばん強い検算です。求めた一般項の差をとって、もとの に戻れば、途中の計算はまず合っています。

例題 1 で試します。 なら、

ちゃんと に戻りました。

練習問題

、 の一般項はどれですか。

__RESULT__

です。 で になることも確かめられます。

階差型の公式 で、和の上端が なのはなぜですか。

  • が の関数だから
  • 第 1 項から第 項までに、増えぶんを 回通るから
  • のときを除くため
  • 公式を簡単にするため
__RESULT__

から へ進むには から までを足します。段の数は項の数より 1 つ少なくなります。

参考文献

Finite difference - Wikipedia
Oscar Levin, *Discrete Mathematics: An Open Introduction*, 2.4 Solving Recurrence Relations, University of Northern Colorado
Summation - Wikipedia
a(n+1) = a(n) + f(n) は、次へ進むときの増え方が f(n) で決まっている形です。初項から順に積み上げれば一般項に届き、通る段の数は項の数より 1 つ少ない。和の上端が n-1 になる理由をここから説明します。f が 1 次式・2 次式・等比数列・分数の場合を順に計算し、添字が 1 つずれた形の扱いと、差をとって戻す検算まで。