分散分析(ANOVA)

分散分析(ANOVA: Analysis of Variance)は、3 つ以上の群の平均を同時に比較する手法です。t 検定を繰り返し行うと多重比較の問題が生じるため、全体としての検定を一度に行う分散分析が用いられます。

一元配置分散分析

個の群があり、第 群には 個のデータ があるとします。モデルは

と表されます。 は全体平均、 は第 群の効果、 は誤差です。

帰無仮説は : (すべての群の平均が等しい)です。

平方和の分解

データの変動を群間変動と群内変動に分解します。

全平方和は

群間平方和は

群内平方和は

であり、 が成り立ちます。

F 検定

平均平方を とします。ここで です。

検定統計量

は帰無仮説のもとで自由度 の F 分布に従います。 が大きいほど群間のばらつきが群内のばらつきに比べて大きく、群の平均に差があることを示唆します。

分散分析表

結果は分散分析表にまとめます。

仮定と多重比較

分散分析の仮定は、各群が正規分布に従うこと、分散が等しいこと(等分散性)、観測が独立であることです。

分散分析で帰無仮説が棄却された場合、どの群間に差があるかを調べるために多重比較を行います。テューキーの方法、ボンフェローニ補正、ダネットの方法などが用いられます。

二元配置以上

要因が二つ以上ある場合は二元配置分散分析を用います。主効果に加えて交互作用も検討でき、より複雑な実験計画に対応できます。