共分散と相関係数は、2 つの変数の関係の強さと方向を表す指標です。実際のデータを使って計算手順を確認しましょう。
例題 1:共分散の計算
5 人の学生について、数学の点数 と物理の点数 が次のように得られました。
| 学生 | 数学 | 物理 |
|---|---|---|
| A | 70 | 65 |
| B | 80 | 75 |
| C | 60 | 55 |
| D | 90 | 85 |
| E | 75 | 70 |
共分散 を求めてください。
まず各変数の平均を計算します。
次に偏差の積の合計を求めます。
標本共分散は で割って
となります。正の値なので、数学の点数が高いほど物理の点数も高い傾向があることを示しています。
例題 2:相関係数の計算
同じデータについて相関係数 を求めてください。
相関係数の公式は
です。各変数の標準偏差を計算する必要があります。
の偏差二乗和は
の偏差二乗和は
標本標準偏差はそれぞれ
よって相関係数は
となります。この例では完全な正の相関があり、数学と物理の点数が完全に比例関係にあることを意味します。
別解:公式を使った計算
相関係数は次の公式でも計算できます。
分母と分子で が約分されるため、標本でも母集団でも同じ値になります。