t 検定は母分散が未知のときに母平均を検定する方法です。一標本と二標本の両方について、計算手順を例題で確認します。
例題 1:一標本 t 検定
あるダイエット法の効果を調べるため、8 人に 1 か月間実施してもらいました。体重の変化量(kg)は次の通りです(減少が正)。
このダイエット法は有意水準 5% で効果があるといえるでしょうか。
帰無仮説は : (効果なし)、対立仮説は : (体重が減少)の片側検定です。
標本平均は
偏差二乗和は各値から 2.025 を引いて二乗し、合計すると約 3.855 です。標本標準偏差は
検定統計量は
自由度 7 の t 分布で です。 なので帰無仮説を棄却し、ダイエット法には有意な効果があると結論します。
例題 2:対応のある二標本 t 検定
5 人の被験者に対して、トレーニング前後の記録を測定しました。
| 被験者 | 前 | 後 | 差 |
|---|---|---|---|
| A | 45 | 52 | 7 |
| B | 38 | 42 | 4 |
| C | 52 | 58 | 6 |
| D | 41 | 45 | 4 |
| E | 49 | 54 | 5 |
トレーニングの効果は有意水準 5% で認められるでしょうか。
差の平均と標準偏差を計算します。
偏差二乗和は
検定統計量は
自由度 4 で (両側検定)です。 なので帰無仮説を棄却し、トレーニングには有意な効果があると結論します。
検定の注意点
t 検定を適用するには、データが正規分布に従うことが前提です。標本サイズが小さい場合は正規性の確認が重要になります。また、p 値を計算して報告することで、結果の解釈がより明確になります。