カイ二乗検定は、分散の検定や適合度検定、独立性の検定など幅広い場面で使われます。代表的な応用について計算手順を確認します。
例題 1:母分散の検定
ある機械で生産される部品の長さの標準偏差が 0.5mm 以下であることが品質基準です。12 個の部品を測定したところ、標本標準偏差は mm でした。有意水準 5% で基準を満たしているか検定してください。
帰無仮説は : 、対立仮説は : の片側検定です。
検定統計量は
自由度 11 のカイ二乗分布で です。 なので帰無仮説を棄却できず、品質基準を満たしていないとは言えません。
例題 2:適合度検定
サイコロを 60 回投げた結果が次の通りでした。このサイコロは公正といえるでしょうか。
| 目 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 観測度数 | 8 | 12 | 7 | 15 | 9 | 9 |
帰無仮説は「各目が出る確率は 1/6 で等しい」です。期待度数は各目とも です。
カイ二乗統計量は
自由度は で、 です。 なので帰無仮説を棄却できず、サイコロが公正でないとは言えません。
例題 3:独立性の検定
性別と商品の好みの関係を調べるため、100 人にアンケートを取りました。
性別と好みは独立といえるでしょうか。
期待度数を計算します。例えば男性で商品 A を好む期待度数は です。
カイ二乗統計量は
自由度は で、 です。 なので帰無仮説を棄却できず、性別と好みは独立でないとは言えません。