いろは3025218 views
小学算数1203731 views
りんご220229 views
高校化学2933198 views
世界の国567435 views
ヒストリア294981 views
高校物理162509 views
LaTeX965557 views
高校倫理1444503 views
中学数学625176 views
Help
Tools

English

知っている 2 つの角に割ってしまう〜加法定理の計算

の値を出せと言われたら、まず と書き直します。

知っている 2 つの角に割る。加法定理の計算は、ほとんどがこの一手から始まります。

出てくる問題は型がいくつかに分かれます[1]。角を割る型、値だけが与えられる型、式を示す型、角そのものを当てる型。

順に片づけていきます。

割り方を決める

使える角は 、、、、 です。この和や差で目標を作ります。

なら 。 なら 。 なら 。

は とも とも書けます。どちらでも同じ値に着きます。

の形を使うなら、公式より のほうが速い[2]。

割り方は 1 通りではありません。手数が少なくなる道を選びます。

例:cos 195° と tan 285°

は です。 を使います。

は第 3 象限なので が負。符号も合っています。

は の周期 を使って に直せます。

なので、 の加法定理へ。

分母を有理化します。。

です。 は第 4 象限なので が負。合っています。

値だけが与えられる型

は第 2 象限で 、 は第 4 象限で とします。

まず足りない値を出します。ここで象限が効きます。

第 2 象限では が負なので 。第 4 象限では が負なので 。

検算します。。単位円に乗りました。

が正で が負なので、 は第 2 象限にあります。

も出せます。。

この型でいちばん多い失点は、符号を決める前に代入する ことです。

のまま先へ進むと、答えが 4 通りに膨らみます。象限を先に読みます。

式を示す型

を示します。

左辺を展開します。和と差の積なので の形になる。

、 を入れます。

。

中央の 2 項が打ち消し合い、 が残りました。

証明の型では、展開したあと で片方にそろえる。この流れが定番です。

角そのものを当てる型

と が鋭角で 、 のとき、 を求めます。

の加法定理に入れます。

です。分子と分母が同じ値になり、きれいに が出ました。

角を決めるには範囲が要ります。 も も鋭角なので 。

この範囲で が になるのは だけです。 は範囲の外。

の値から角を決めるときは、必ず範囲を書き添えます。 は ごとに同じ値をとるためです。

tan の加法定理で値を出す

2 つの角の範囲から和の範囲を作る

その範囲の中で角を 1 つに決める

まちがえやすい点

の符号をとりちがえる誤りが最も多い。足し算のとき は引き算です。

を入れて になるかを見れば、その場で確かめられます。

割り方をまちがえる誤りもあります。 を に割っても、値が分からないので進みません。

象限を読まずに のまま進む形も減点になります。答えが 2 通りになったら、条件を読み落としています。

の答えで範囲を書き忘れる誤りも多い。値が でも、角は と の 2 つあります。

の値はどれですか。

__RESULT__

、 です。引くと になります。和積で と計算しても同じ値です。

角を当てる型も確かめます。

、 が鋭角で 、 のとき、 はどれですか。

__RESULT__

です。 も も鋭角なので で、この範囲で が になるのは になります。値が負なので、和が鈍角だと分かります。

知っている角に割る。象限で符号を決める。範囲で角を絞る。計算問題はこの 3 つで型が付きます。

参考文献

Sum and Difference Identities. Algebra and Trigonometry 2e, OpenStax.
É. Bouchet. Trigonométrie, Cours de PCSI, Proposition 1.4 と 1.11( の変換と の加法定理が使える条件).
$105^\circ$ を $60^\circ + 45^\circ$ と書き直す。加法定理の計算はほとんどがこの一手から始まります。$165^\circ$ のように割り方が複数ある角では、$180^\circ - \theta$ を使うほうが手数が少ない。値だけが与えられる型では、$\cos\alpha = \pm\dfrac{4}{5}$ のまま進むと答えが 4 通りに膨らむので、象限を先に読みます。$\sin(\alpha+\beta)\sin(\alpha-\beta) = \sin^2\alpha - \sin^2\beta$ のような証明の型、$\tan\alpha = \dfrac{1}{2}$ と $\tan\beta = \dfrac{1}{3}$ から和が $\dfrac{\pi}{4}$ と決まる型まで。