22.5∘ は 45∘ の半分です。半分の角の sin と cos は、2 乗の形ならもとの角の cos だけで書ける。
sin22θ=21−cosθ,cos22θ=21+cosθ
cos45∘=22 を入れれば、22.5∘ の sin と cos が決まります。
例 1:22.5 度
22.5∘ は第 1 象限だから、符号は 3 つとも正。
sin222.5∘=21−22=42−2
平方根をとります。
sin22.5∘=22−2
cos も手順は変わらない。cos222.5∘=21+22=42+2 から cos22.5∘=22+2。
二重根号はここで止まる。2−2 も 2+2 も、これ以上きれいな形にならない。
tan は割り算でも求められます。ただし根号が二重に重なって扱いにくい。次の形を使います。
tan2θ=1+cosθsinθ
θ=45∘ を入れると 1+2222。分子と分母を 2 倍して 2+22 です。
2+22=(2+2)(2−2)2(2−2)=222−2=2−1
2−1 は約 0.414 です。45∘ の半分なのに tan45∘=1 の半分より小さくなる。
例 2:67.5 度
67.5∘ は 135∘ の半分で、cos135∘=−22 を入れます。67.5∘ も第 1 象限にあり、符号はすべて正。
sin267.5∘=21+22=42+2
sin67.5∘=22+2 になり、cos22.5∘ と同じ値。22.5∘+67.5∘=90∘ なので、sin と cos が入れかわる。
tan も分数の形で求めます。
1+cos135∘sin135∘=1−2222=2−22
有理化すると 22(2+2)=2+1 です。
| sin22.5∘ | 22−2≈0.383 |
| cos22.5∘ | 22+2≈0.924 |
| tan22.5∘ | 2−1≈0.414 |
| tan67.5∘ | 2+1≈2.414 |
積をとると (2−1)(2+1)=2−1=1。2 つの tan は互いに逆数になる。
例 3:cosθ=−257、θ は第 2 象限
90∘<θ<180∘ とします。両辺を 2 で割ると 45∘<2θ<90∘。
2θ は第 1 象限に落ちるため、sin も cos も正になる。
cosθ=−257 を入れます。
sin22θ=21+257=2532×21=2516
sin2θ=54 です。cos22θ=21−257=259 から cos2θ=53、tan2θ=34。
cosθ が負なのに cos2θ は正になりました。象限を見るのは θ ではなく 2θ のほうです。
(54)2+(53)2=1 で、単位円に乗っている。
tan は符号を調べずに済む
例 1 で使った 1+cosθsinθ には、± が付いていない。sinθ1−cosθ と書いても同じ値になる。
tan2θ=1+cosθsinθ=sinθ1−cosθ
1+cosθ はつねに 0 以上だから、sinθ の符号がそのまま答えの符号になる。
例 3 で確かめます。第 2 象限だから sinθ=2524 で、1−7/2524/25=1824=34。さきほどと同じ値です。
平方根の形
cosθ だけで書ける。そのかわり 2θ の象限を調べて ± を決める
分数の形
sinθ もいる。そのかわり符号が自動で決まり、象限を調べなくてよい
例 4:方程式に使う
cosθ=cos2θ を 0≤θ<2π で解きます。角が 2 種類あるため、片方にそろえる。
t=2θ と置くと θ=2t、範囲は 0≤t<π になる。式は cos2t=cost。
2 倍角で開くと 2cos2t−1=cost。移項して因数分解します。
(2cost+1)(cost−1)=0
cost=−21 から t=32π、cost=1 から t=0。どちらも 0≤t<π に入っている。
θ=2t に戻して θ=34π, 0 です。
例 5:2 乗を 1 次に落とす
半角の公式を逆向きに読むと、2 乗が 1 次になる。θ を 2θ に書きかえた形です。
sin2θ=21−cos2θ,cos2θ=21+cos2θ
y=sin2θ+2sinθcosθ+3cos2θ を 1 次に直します。2sinθcosθ は sin2θ。
y=21−cos2θ+sin2θ+23(1+cos2θ)=24+2cos2θ+sin2θ=2+cos2θ+sin2θ
sin2θ+cos2θ を合成すると 2sin(2θ+4π) になり、y の最大は 2+2、最小は 2−2。
角を半分にする向きと、次数を下げる向き。同じ式を両方に使います。
例 6:三角形の角の半分
a=13、b=14、c=15 の三角形で tan2A を求めます。まず余弦定理で cosA を求める。
cosA=2×14×15142+152−132=420252=53
sin22θ と cos22θ の比をとると、tan22θ=1+cosθ1−cosθ になります。ここへ入れる。
tan2A=1+531−53=8/52/5=21
三角形の内角は 0∘ と 180∘ のあいだにあり、2A はつねに鋭角。象限で迷う場面がない。
平方根だけでは符号が決まらない
θ を 0 から 2π まで動かすと、2θ は 0 から π までしか動きません。π を越えたところで cos2θ が負に変わる。
平方根はつねに 0 以上の値を返す。2θ が第 2 象限に入ると cos2θ は負になり、そこで符号を付け直すことになります。
0∘<θ<90∘ で cosθ=97 のとき、cos2θ はどれですか。
__RESULT__
cos22θ=21+97=916×21=98 です。2θ は 0∘ から 45∘ のあいだで符号は正、98=322 になります。31 のほうは sin2θ の値です。
sinθ=53、cosθ=54 のとき、tan2θ はどれですか。
__RESULT__
1+cosθsinθ=1+4/53/5=9/53/5=31 です。43 は tanθ そのもので、半分の角の値ではありません。
cosθ の値さえあれば、半分の角の 3 つがすべて決まる。残る仕事は符号を決めることだけで、tan に分数の形を選べばそれも消えます。
$22.5^\circ$ は $45^\circ$ の半分で、$\cos 45^\circ$ を半角の公式に入れると $\sin$ も $\cos$ も $\tan$ も決まります。値を入れ、平方根をとり、$\dfrac{\theta}{2}$ の象限で符号を決める。$\sin 22.5^\circ = \dfrac{\sqrt{2-\sqrt{2}}}{2}$ の二重根号は、これ以上ほどけません。$\tan$ には $\dfrac{\sin\theta}{1+\cos\theta}$ という $\pm$ の付かない形があり、符号を調べる手間が消える。$\cos\theta$ が負でも $\dfrac{\theta}{2}$ が第 1 象限に落ちる例、置きかえて解く方程式、2 乗を 1 次に落とす使い方まで。
cos22θ=21+97=916×21=98 です。2θ は 0∘ から 45∘ のあいだで符号は正、98=322 になります。31 のほうは sin2θ の値です。