セブン&アイ、3〜5月の営業益61%増 北米ガソリンと円安が追い風、通期上方修正
2026年7月10日 21:13
セブン&アイ・ホールディングスが7月9日に発表した2027年2月期第1四半期(3〜5月)の連結決算は、営業利益が前年同期比61.4%増の1,050億円だった。傘下から外れたヨークホールディングスやセブン銀行の影響を除くと2倍を超える増益で、第1四半期として過去最高となった。純利益は606億円、経常利益は1,007億円(89.1%増)。営業収益は非連結化の影響で14.3%減の2兆3,780億円だった。
連結営業利益およびEPSは前年同期比で2倍超となり、過去最高となりました
セブン&アイ・ホールディングス(2027年2月期 第1四半期決算サマリー)
けん引したのは、北米のコンビニ事業だ。原油をはじめとする石油製品市況が大きく振れるなか、ガソリンの粗利(燃料荒利)が改善し、海外コンビニ事業の営業利益は前年同期の87億円から656億円へ急拡大した。1ドル=160円台の円安も、ドル建て収益を膨らませた。一方、国内コンビニ事業の営業利益は522億円と4.2%減り、明暗が分かれた。
好調を受け、会社は通期見通しを引き上げた。営業利益は当初計画から200億円上積みし、連結純利益は前期比5%減の2,780億円(従来は8%減の2,700億円)へ上方修正した。営業収益の見通しも約10兆4,300億円へ引き上げ、想定為替レートを通期1ドル=157円と、前回の150円から円安方向に見直した。
ガソリンの収益が想定を上回り、想定より円安が進んだことから、中間期・通期見通しを上方修正した
流通ニュース(セブン&アイ 決算)
好決算でも株価は下落
もっとも、市場の反応は冷ややかだった。発表当日の9日、株価は前日比2.74%安の1,973円50銭で引け、翌10日も続落した。増益の主因が本業の集客力ではなく、ガソリン市況や円安といった外部要因である点や、上方修正が事前の期待を大きくは上回らなかったことが、売りにつながったとみられる。
今後の焦点
セブン&アイは、カナダのアリマンタシォン・クシュタール(Couche-Tard)による買収提案を退けたあと、事業の絞り込みを進めている。ヨークホールディングスの分離に続き、2026年下期には北米コンビニ子会社の新規株式公開(IPO)を計画する。ガソリン頼みではない北米コンビニの商品力の立て直しと、構造改革の成果を通期でどこまで示せるかが、次の焦点となる。