モスフード、売上高が初の1000億円超 2026年3月期 国内モスバーガー好調
2026年7月7日 22:35
ハンバーガーチェーンのモスバーガーを展開するモスフードサービスの2026年3月期の連結決算は、売上高が1027億7300万円(前期比6.8%増)となり、初めて1000億円を超えた。営業利益は65億6100万円(同25.6%増)、経常利益は71億700万円(同27.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は45億8700万円(同45.6%増)と、利益も軒並み大きく伸びた。
けん引したのは国内のモスバーガー事業だ。売上高は839億9300万円(9.7%増)、セグメント利益は78億7600万円(22.9%増)となった。既存店売上高は9.0%増と好調で、客数が6.3%増、客単価が2.5%増と、来店客の数と一人あたりの支払いがそろって増えた。海外事業や新規事業でも収益性の改善に取り組み、経営資源の選択と集中を進めた。
好調の背景として、顧客ニーズに合わせた商品開発や、価格帯を広げる「価格のグラデーション化」、地域に密着した店舗運営による既存店の基盤強化が挙げられている。
流通ニュース(モスフードサービス 決算/3月期増収増益、既存店売上高9%増)
モスバーガーは1972年に創業した国産のハンバーガーチェーンで、店内での調理や国産食材の活用を売りにしてきた。原材料費や人件費の上昇が外食産業の重荷となるなか、手ごろな商品から高価格帯まで幅を持たせる「グラデーション化」で、値上げによる客離れを抑えつつ客単価を引き上げる戦略が実を結んだ形だ。より詳しい数字は、会社が公表する決算短信で確認できる。
売上高1000億円は、モスにとって長年の節目だった。安さを競うのではなく、品質と地域性で選ばれる路線を続けてきた同社が、規模の面でも大台に乗ったことになる。
一方、会社が示した2027年3月期の見通しは慎重だ。売上高は1100億円(7.0%増)とさらに伸びる一方で、営業利益は57億5000万円(12.4%減)、経常利益は57億円(19.8%減)、当期純利益は36億円(21.5%減)と、一転して減益を見込む。原材料や人件費の上昇に加え、成長に向けた投資の負担が利益を圧迫するとみている。
過去最高の売上高を記録した勢いを、コスト増の局面でどこまで保てるか。原材料高や人手不足は外食業界に共通する重い課題であり、値上げと顧客満足の両立という難しいかじ取りが、引き続き問われることになる。